大好きな作家の新作ばかり読むことができました。
まずは伊坂幸太郎さん。
シリーズ３作目となる 『陽気なギャングは三つ数えろ』。
面白すぎて、あっという間に読了。
嘘を付いている人が分かる公務員 成瀬、
妻祥子と喫茶店を経営していて、
喋り出したら止まらない 響野、
スリの名人 久遠、
そして体内時計が発達していて、
分で表すべき時間も秒で表し、
その通りの動きができる 雪野。
雪野の息子 慎一。
相変わらずコミカルですが、
きちんと世相を反映した内容になっていて、
本当に面白かったです。

次に誉田哲也さんの 『ノーマンズランド』。
大好きな姫川玲子シリーズ８作目。
事件の背景に北朝鮮の拉致被害があり、
最後の方には残虐な拷問シーンも出てきて、
重く暗い内容でしたが、
現実問題として考えさせられました。
姫川警部補のパートナーになりそうな人も出現。
菊田警部補に頑張ってほしい気持ちもあるけど、
彼、妻帯者になっちゃったしなー。
など、暗くて重い内容の中にも楽しみを見つけました。
次作も楽しみ。

最後に、湊かなえさんの 『未来』。
イヤミス女王の湊さんらしく、
読後感が悪く、『イヤ』 な気分になる 『ミス』 テリーさが、
前面に出ている内容でした。
とにかく語り手全員がネガティブ。
しかしネガティブにならざるを得ないほど、
登場人物は不遇な生い立ちや環境に置かれています。
読んでいて苦しい、悲しい、切ないと思うばかり。
それから内容は５章に分かれているのですが、
４章の部分だけ、他との関わりが見つけられませんでした。
誰かの過去なのか、未来なのか。
未来、そぅなぜタイトルが未来なのかも、
あたしには理解できません。
でも、癖になる味、そんな作者なんですよね。


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