あおい世界
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2018年08月30日(木) 本■私と花咲舞、おまじないと食堂。

小川糸さんの小説 『さようなら、私』。
これには3つの物語がおさめられていました。
同タイトルの物語はありませんでしたが、
3つとも今の自分と別れて、
新しい自分として歩み出すというテーマでした。
モンゴルとバンクーバーが舞台になっているものは、
小川さんがエッセイに記していた、
自分の体験を生かしていたものでしたね。

作品作りのために旅行することもあるだろうし、
旅行したことや、日常のすべてがネタになるのでしょうね。
作家さんてすごいなーーって改めて思います。

次は久しぶりに池井戸潤さんの作品 『花咲舞が黙ってない』。
4年前に観たドラマが面白かったので、
原作にあたる 『不祥事』 を始め、関連する本はほとんど読みましたけど、
新たに、ドラマと同じタイトルの続編が出たのですぐ予約しました。
後からドラマのタイトルを使うというのは、極めて珍しいので、
初の原作本と勘違いされないかしらん。
花咲舞の関連本はすでにたくさん出てますからね。

今回も変わらず、花咲舞の行動が爽快でした。
それから池井戸作品で有名な半沢直樹もアクセントのように登場します。
花咲舞と半沢直樹の銀行は敵対するライバルだったことを改めて知り、
池井戸作品の奥の深さも感じました。
これからもますます楽しみです。

次は西加奈子さんの新作 『おまじない』。
8つの短編集がおさめられていました。
どれも主人公は女の子。
小学生、ファッションモデル、キャバ嬢、レズビアン、妊婦といった、
様々な人生を歩む悩める女の子たち。
その女の子たちを変えるきっかけになるのがおじさんやおじいさん。

相変わらず奇抜で大胆な設定が多かったです。
長編が多い西さんですが、角田光代さんに “短編1000本ノックをやるといい”、
そう言われたことがきっかけで書き始めたそうです。
何かしらテーマ(しばり)を設けようと、主人公は女の子にし、
おじさんからのおまじないのような言葉で、
救われるというストーリーにしてあります。
それから、西さんが描いたという絵が8枚載っています。
これが力強く大胆なタッチで素敵。
いろんな才能がある方なんですね〜。

最後にまた小川糸さんのエッセイ 『ようこそ、ちきゅう食堂へ』。
こちらは作者自身が日本各地に出向き、
ワイン、かき氷、醤油、バウムクーヘン、栗菓子、リンゴ、蜂蜜などなど、
地球の息吹を感じながら食べ物と向き合っている人たちを綴っています。
最後はモンゴルにも2度足を運んでいますが、
それはペンギンシリーズにも書かれている通りでした。
すべてに共通していることは、地球環境を大事にしながら、
人の身体にも悪いものは摂り入れない、優しく、丁寧なこと。
簡単早いという現代の食生活を全部捨てきることはできないけれど、
少しずつ、できる範囲で近付けたらいいなって思います。
飽食の時代から変化する時期なのではないかなと考えさせられました。


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あおい雪  DiaryINDEXpastwillMAIL

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