最近嵌っている辻村深月さん。
今回は図書館の棚から２冊チョイス。

まず、『島はぼくらと』。
前に読んだ 『水底フェスタ』 と似た感じの内容でした。
こちらの閉ざされた舞台は、島。
高校生４人が、島の人たちや島に来る人、去る人などと繰り広げるドラマ。
『水底〜』 みたいに暗い内容ではありませんでしたが、
島だからこその問題点など、
社会問題にも取り上げられそうな課題が詰まっていました。
最後の最後、良かったと頷ける終わり方だったのが印象的。
この作品は、本屋大賞候補になったようですが、
辻村さんの作品は候補に挙がるものが多いし、
実際に直木賞も取られているのですね。


次は、『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』。
女の友情、見栄の張合い、母親と娘、女教師と女生徒、
とにかく女性の登場人物が多い、その関係性が取り上げられています。
対立しているようで放っておけない、ドロドロした書き方は、
湊かなえさんと通じるものがあります。
タイトルの０８０７とは何だろうと探っていたら、
最後の最後に分かりました。
なるほどね。
ヒューマンミステリーとでも言うのでしょうか。
なかなか面白かったです。


宮下奈都さんの 『羊と鋼の森』。
宮下さんの作品は初めて。
２０１６年本屋大賞を受賞しているようですが、
読みたくなったきっかけは映画化されたこと。
劇場で流れる予告でとても気になり、
原作を予約して映画を観る前に読んだというわけ。
ピアノの調律に魅せられた青年が。
調律師として成長する様ですが、
周囲の温かい雰囲気がとてもいい。
詩的な表現も尖っていない人たちも、すごくいい。
また好みの作家さんい出合えた気分。
映画は絶対観ようと思いますし、宮下作品、いろいろ読んでみたい。
こういう出合いは心がホカホカしますね。


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