あおい世界
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2010年02月18日(木) 本■適当でもアタリ。

2週間でじっくり3冊読みました。
どれもこれも作者、作品への予備知識がないまま、
新刊コーナーから適当に選んだのですが、
それぞれタイプが違って、それぞれ楽しめました。

まずは水野敬也の 『夢をかなえるゾウ』。
ぶっちゃけ自己啓発本なのですが、
出来損ないの主人公相手に、
ゾウのような姿をしたインドの神様だと名乗るガネーシャが、
面白可笑しく導いていくという話なので堅苦しさが全然ありませんでした。
それに主人公が出来損ないという前提で進んでいきますが、
このような主人公が世の中のほとんどではないかと思います。
大人になると自分に叱咤してくれる人がいなくなるから、
ガネーシャみたいな存在がいたらいいかもね、と思えました。
あ、でも実際にはやっぱりいなくていいかも……。

次に恩田陸の 『ユージニア』。
勝手に作者は男性だと思っていましたが女性だったんですね!
それもあたしより3歳上の宮城県生まれ。
分類的にはサスペンスミステリーとなっていましたが、
結局最後まで本当の種明かしはありませんでした。
それが不完全燃焼だと思う人と、
曖昧なままで終わるのもヨシと思える人とで、
読者の意見は分かれるかもしれません。
あたしは、こういう描き方もあるんだなーって面白く読めました。
実際の犯人や、どうやってこうやってというのは、
最終的にはどうでもいいことで、
あの大量殺人が発生した背景には、
たくさんの人たちのいろんな感情が入り乱れていたってことですよね。
それは殺人に限らず、普段のあたしたちの生活の中でも、
一つのことに対して、
10人いれば10人の感情や意見があるんだということを、
改めて気付かされたような気がします。
他の作品も読んでみたいなぁー。。。

最後に、第1回ソングノベルズ受賞作品を収録した 『スノードロップ』。
ソングノベルズとは、音楽にインスパイアされて描かれた小説のことだそうで、
この第1回では、L’Arc〜en〜Cielの楽曲を元に小説を募集した結果、
多数の応募作品の中から、
グランプリ賞、WHAT's IN?賞、PATi・PATi賞、特別賞が決定し、
『スノードロップ』 にはグランプリ賞以外の三篇が載っています。
L’Arc〜en〜Cielというグループに馴染みがないので、
その曲とどのようにマッチしているのかは分かりませんが、
楽曲が分からなくても一つの小説として読むことができます。
第2回はスピッツの楽曲がテーマだったようです。
こういう風にお題やテーマを与えられて書くっていうのも、
面白いんでしょうね。


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