あおい世界
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父は白鳥の飛来地として有名な伊豆沼の近くで、生まれ育ちました。 祖父はあたしの記憶にも残らないほど小さい時に亡くなり、 ぴーちゃんは長男夫婦や孫達と一緒に家を守っていましたが、 長男が早々に胃がんで他界してしまうと、 長男の嫁が天下を握り、ぴーちゃんはずっとないがしろにされたのです。
それでも家を離れられずに我慢していましたが、 10年以上前とうとう限界に達し、北海道に住む次男のところへ移りました。
次男は子供ができなかったぴーちゃんの妹に養子に出してありました。 苗字こそ違いましたが、とても気持ちが大きくて温かい家族に包まれ、 居心地良く長年過ごしましたが、 歳の離れた妹が現役で和裁の仕事しているのに比べ、 畑仕事もなく、手持ち無沙汰に一日を過ごし、 少々、年寄り特有の卑屈な言動をとってしまったこともあり、 だんだん居心地が悪くなったのでしょう。
三男である父が引き取る話も出ましたが、 近代的で忙しい生活を送っている父と母の生活に、 ぴーちゃんが馴染めないだろうと誰もが納得しました。
一時、懐かしの家に帰ってみたものの、 長男の嫁は相変わらずだったし、孫夫婦の仲が悪かったこともあり、 ぴーちゃんは娘のところで暮らすようになり、今に至っているのです。
父と母はぴーちゃんが北海道にいる時も妹の所にいるようになってからも、 お世話を掛けている御礼の気持ちとして2ヶ月置きにお金を渡しています。 お金の問題だけではないことは分かっていますが、 必要なものであるわけだし、表現し続けることができていると思います。 同じ市内の妹の所に来てからは、時々ぴーちゃんの顔を見に行ったり、 週に1回、デイサービスのように朝連れ出し、夕方送り届けるという形で、 妹と義弟が少しでもぴーちゃんから手が離れる日をつくったりもしました。
昨年、母が狭心症で調子を悪くしてからは、その頻度が減ってしまったものの、 父と母ができることは精一杯していると思います。 それでも義弟は、父に対して愚痴ったり、 恩着せがましいことを言うのです。 父は反論することなく、じっと聞いて耐えているそうです。
あたしが桜や桃を連れて叔母さんや叔父さんに会いに行くと、 とても良くしてくれるし、叔父さんは娘二人といっぱい遊んでくれるし、 根は悪い人ではないのでしょうけど。
人は牙を向ける相手を探してしまうのでしょうか。 ちょっとした優越感を見つけては牙を向けるべき理由を作るのでしょうか。
ゆっくりした動作ではあったものの、 きちんと歩けて、ご飯も一人で食べられていたぴーちゃんが、 大腿骨を骨折しても、また元のように元気になってくれるといいけど。
検索WORD = ぴーちゃん■
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