あおい世界
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2003年09月06日(土) 桃 誕生まで No.1。

1998年に生まれた桜が1歳を迎えた頃、
元夫とあたしは桜の兄弟姉妹を求めるようになっていました。

結婚、妊娠、出産、そして子育て。

普通のカップルが普通の夫婦になり、
普通の家族を築いていこうとする過程において、
不穏な空気が流れることもしばしばでしょう。
あたしたちにもそれがありました。
でも、普通って一体どんな形をいうのでしょう。
普通であるということは、普通でないことのような気もしますが。


あたしたち元夫婦は愛し合っているにもかかわらず…という感じでした。
うまくいかないことってあるんですよね。
でも、まだまだ当時は愛さえあれば、
乗り越えられるという気持ちを捨てきれずにいました。


結婚すれば、子供ができれば、そういう願いは叶えられませんでしたが、
今振り返って、何一つ無駄なものはなかった、
むしろ全てが必要だったと思います。


元夫に対して、一抹の、というよりは、
多大な不安を抱きながらも、なぜ二人目を望んだのか。
それは、無意識に離婚を予感していたからかもしれません。
桜と同じ血を持つ兄弟姉妹を望んだということです。



桜を身ごもるまで9ヶ月ぐらいかかったのに対して、
桃は4ヶ月ほどで芽生えました。
そしてそれに気付いたのが、年明けて日々の生活が落ち着いた1月下旬。
実家の両親と車で外出した際、久しぶりに車酔いをしてしまい、
帰宅してすぐトイレへ駆け込みました。
まるで、絵に描いたような嘔吐。


この日から、また悪夢のつわりが始まったのです。。。とほほ
桜の時と同様、悩まされました。

入院までは至りませんでしたけど、しょっちゅう病院に行き、
食べられない分、点滴をしてもらいました。



桃の誕生までを記すには、元夫とのあれこれも記さなければなりませんね。


実はまだ桃を身ごもったことに気付かずにいた頃、
度重なる元夫のギャンブルによる借金癖を何とかしたくて、
区役所の窓口に飛び込みました。
そして、

これを出す日がこないように、お守りにしたいから。

と、あたしが彼に差し出したものは、
記入済みの離婚届。

そのくらい真剣なんだということを伝えたかっただけで、
本当にこれを出す日を望んでいたわけではないけれど、
心の片隅では、ふらりと行方をくらます元夫のことも想像したりしていたんです。

彼はすぐに署名押印に応じました。
自分の悪行を十分心得ている人なのです。
毎回のように反省し、後悔し、これが最後と言いつつ直らないのです。

何度、心療内科やカウンセリングを勧めても、
本人は自分の意志で直すと言い張って、その扉を叩こうとはしませんでした。


元夫が、もっと横柄な態度を取るとか一度でもあたしに手をあげるとかしていたなら、
あたしもこんなに引きずらなかったのでしょう。


本人曰く、
ギャンブルをしている最中は頭の中が真っ白だそうです。
終って、お金をなくして、はたと我に返るそうです。
手持ち金などあるわけもなく、
あっちこっちから借りてから始めるギャンブルなので、
結局借金だけが残るというわけです。

そして、うつむいて帰ってくる元夫をいつも抱き締めてしまうあたしがいました。
元夫がギャンブル依存症だとしたら、
やはりあたしは、それを助長させていたのかもしれませんね。


そんな中で桃が芽生えたんです。
でも一度も、たった一瞬でさえも、あたしは桃の命を迷ったことはありませんでした。
むしろ、桜が一人じゃなくなることの喜びの方が大きかったんです。


 *** つづく ***


あおい雪  DiaryINDEXpastwillMAIL