■ ぼうるのつれづれ日記 ■

2004年11月28日(日) フランケンシュタイン談

ここのところ愛読中の『フランケンシュタイン』。メアリ・シェリー著、守下弓子訳。怪奇小説ものの古典を読もうと決意し、手にとりました。数年前、映画版で、その物語の魅力に惹かれ、ずっと心に引っかかっていたエピソードです。創造主と被造物の愛、憎しみ、悲しさ。

結構「フランケンシュタイン」って、あの頭に特大のボルトをねじ込められた機械仕掛けの巨人を思い浮かべる人多いと思うんですが、実はこの名前は創造主側の名前であり、創られた怪物は最後まで名前が付けられないようです。(なぜ曖昧かというとまだ全部読み終わっていないから)
怪物、悪魔と謗られる生き物は、生まれた本性は善良で徳を愛する人間と変わりない生命体なんです。創造主ヴィクター・フランケンシュタインも同じく善良な人間で、ただ人類の科学の進歩のために、可能性の礎を築くため心血を注いで生命を創ります。でも死体から生命を作り出した瞬間、人間らしい心変わりで生まれてすぐの怪物を見捨てて故国に帰ってしまうんです。

うう、切ない。

現在怪物側の人生を読んでいますが、ますます切ない。だって、あまりに純粋で悲劇で。怪奇小説読んで、こんなに泣くとは思いませんでした。先日オペラ座の怪人に触発されたのも手伝って、化け物の心、つまりは迫害される者、異端の悲劇に酔いしれています。マイノリティーに心を傾ける趣味は、結構自分の中では昔からありますね。異端って、それこそが強烈な個性、大きな魅力に繋がると感じているみたいです。

創られた命はちゃんと創造主に敬意をもっていますが、彼に対する人間の悪意、迫害が怪物の心を蹂躙して、やがては創造主に牙を向くようになる。それはけっして狂気ではなく、生きていくために。そういえばお気に入りの同人作家さんのスレイヤーズ本、リナコピーが主役ですが、題名「フランケンシュタイナー」。うまい。
創造主の意図に反する生き物って意味でつけたそうで。

なにやら心くすぐられる題材です。


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