Allyssa
Dad
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 俺の人生史上、最悪の状況

母と父は出逢った。


しかし、女性特有の惑乱が起こる。お堅い事務所の男性に囲まれるなか、私の父と出会ってしまったのだ。母親同士が知り合いということが、きっかけだった。私の父は税理士事務所の社員と全く違う肉体労働者で職人、そして優男風のルックス。その危険な男の雰囲気に母は惹かれたという(後にそれが誤りだったと後悔していたが)


確かに父は息子である私から見ても容姿は良かった。日本人離れした欧州系の顔立ちとアルビノ特有の黒色で無い色素の目(父と弟はアルビノなので目の色が違う)母は目先のことしか考えなかったようだ。私の祖父にあたる父の父親は鉱山学者で国の命令により、資源を調査、採掘する仕事を得ていた(戒名にもそれらを物語る岳と峰が付いていて、ちなみに祖父の兄弟には高山病専門の医学博士がおり、当時、研究のため訪れていたアフガニスタンの山で遭難死している。某大学に現在でも慰霊碑がある。山は父方にとって切っても切れない関係だったらしい)母方の官僚だった祖父と同じく戦争に行かず、戦時中テニスを嗜んでいたくらいだったという。しかし、戦後、川を泳いでいる最中に水死してしまう。父親が10才の頃だった。女系一家である父方は父と妹二人を祖母が苦労して育てた。


子供の私から言わせれば、これは誤った男女の出会いだったと思う。私さえも巻き込んだ悲劇の始まりだ、経済的に不安定な自営業の職人の父と結婚してしまい才女は転落した。貧すれば鈍すを地でいくように愚かな道へと進む母。幼少の私でさえ、離婚を促したが聞かなかった。いま思えば彼女の両親が離婚して苦労して生きてきた出自が原因なのかと察する。


不安定な収入のなか、パチンコに嵌まってしまい散財をする父親。ある意味、家族を捨てていた。仕事もせずにパチンコ屋に通い続けていた。中学生の時にそれまで気丈だった母が初めて私の前で泣いた。限界は通り越していた。けれども離婚はしなかった。母の貧困への憤りの矛先は私達兄弟に向けられた。究極の愚劣な悪循環。私の心の中では両親は死んでいた(心の中で抹殺していた)既に幼い頃から私の中では親が存在しなかった。早く劣悪な環境から抜け出したくて大人になりたかった。


正直に言えば父のギャンブルのせいで人生を狂わされた母に同情している。彼女も被害者だと思う。しかし、母はそれらの悪い毒を私達兄弟に向けた。実弟は毒に侵され母の勝手な言い分を聞いて育ったため、私は嫌われている(私もそんな低能な弟は嫌いだが)


親への愛情ではなく、同情である。憎悪と同情しか私の中に無い。決して頭が悪くなかった母が、愚者に堕落していった経緯を見ていて身震いがする。人間は簡単に変わる生き物なのだ。


育ててもらった恩義はあるが、既にとうの昔に返した。
(彼奴等は返してないと言うが)


ただ、馬鹿馬鹿しく思われるかも知れないが、母が祖母を嫌悪、憎んだように、私も母を同じように憎んでいるというカルマが連鎖するのを恐れている。私の子供が同じように私を憎むシステムが遺伝子的に連鎖するのを恐れている。


これらの経緯の原因は貧困によって選択肢が無かったことにある。選択肢が無いと人間は馬鹿で単純な行動しか取れない(高等で建設的な選択肢をとれないのだ)


だから、私は自分の家族を命がけで守っている。生活レベルを落とさないためには手段を選ばない人間になってきている。時々、そんな自分を客観的に見て「やはり、人間は変わるものだ」と分析するときもあるが、悪循環で無いのなら、それで構わないと思っている。だから、必死で働いている。






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故郷の寒い空気の中で頭を冷やす意味でも、少し心を落ち着かせて、母親のもとに赴いた。


母は相変わらずの性格だったが、すっかり老け込み白髪が目立ち、死人のようだった。こういう姿を見てしまうと心の中で複雑な感情が湧き始めた。


なかなか詳らかに出来ないが、母のために二週間前から色々と動いていた。おかげで母は回復の方向に向かっている(予断は許されないが)それが私の人生にとって正なのか?負なのか?と問われれば複雑なルーチンを経て負の方向であることには間違いない。しかし、母を死に導く状況だけは正直に言って自分としても認めることは出来なかった。父が癌で倒れたときも私と弟はひどく悩んだ。しかし、母が「寂しい」と初めて心から父へ愛情があった台詞と涙を見たときに家族全員で父を助けることにした。結局、癌手術後、五年間再発が無ければ完治と一般に言うが、五年後、癌ではなく心臓麻痺で死んでしまう。



今回の帰郷で問題になったのは実弟が母に対してサジを投げてしまったことにある。どちらかと言えば弟は母を罵倒はするが、好きな感情を抱いていたと思っていた。私自身も、この二日間の日記を読んでもらえれば判る通り、生きてきてから何ひとつ良いことなど無かった母に対して本当に可哀相な人間だと思うし、同情している。それは弟も判っている筈なのに、今回はサジを投げるどころか、母の足を引っ張った。実弟は母を直接的に露骨に見捨てたのだ。


その疑問符を母に投げかけた。私はそこで予想もしなかった実弟の現状を聞く。今回、何故、私が故郷に行かなければいけない状況になったのか一つの理由でもあったが、予想の遥か斜めを越していた。






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ただでさえ、仕事もことや、母のことで、私自身が発狂しそうな状況で、またひとつ、とんでもないことが起こった。



2011年2月事件のことのはじまり
2011年02月03日(木) 憎悪と同情の狭間に会いにいく
2011年02月04日(金) 雪の中を二人で歩く
2011年02月05日(土) 暖かい雪と冷たい血
2011年02月06日(日) 俺の人生史上、最悪の状況
2011年02月07日(月) 一月中旬、浮気相手が妊娠。同意の上、出産をすることになった



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2011年02月06日(日)
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