人間は暗闇を恐れる。
と、これが正しい事は私は感覚的に理解している。 このことを具体的なイメージとして頭で考えた時 浮かんでくるのは暗闇で1人居る人間だ。
が、しかし、今日何気なく考え事をしていると このイメージ、あまり正しいとは思えなくなってきた。
視覚的な暗闇というのは 実はあんまり怖くない。 というより、広くない。
どこまで続くか分からない暗闇というのはやっぱり怖い。 が、結局有限である。
情報のことが頭をよぎった。 歴史と言っても良いのだが。 ありとあらゆるものに、歴史がある。 私の知らない歴史である。 人が居れば、そこに居る理由がある。 私の知らない理由である。 建物、政治、服、何にしてもそれに伴う技術があるし それを私は良く知らない。
情報という空間を考えた場合 知らない部分は未開の地。 見えない場所である。 私の知っている情報はごく僅か。 四半世紀を生きてなお、あらゆる情報のうち ほんの一部分しか知らない。
これはまったくの暗闇状態である。
時間がもうあまり無く、知らないことが多すぎる。 人間の寿命じゃ知ることに限界があるので ……というより、私が生きる時間よりも 同じ時間でもっと多くの情報が生み出されているので 知らないことのほうがたくさん出てくるわけだ。
怖い、と思ったのはそういうとき。
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