想
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| 2004年04月26日(月) |
T.T.T. /浅田次郎 |
Now, I have many "things to try".
確信めいたものを持っている。だから、懸命に磨こうと思う。 けれども、どんなに磨きをかけても、表に出さなければ意味がない。 内に閉じ込めておいては、どんなに磨いても無駄になってしまう。 それは、磨いたという事実すら帳消しになってしまう、ということ。 初めから磨くつもりがないのなら、原石を持っている気になって閉じこもっていたほうが圧倒的に幸せだけれども。
何かに役立たせなければ。 「誰か」の役に立つかどうかは、この際あまり考えない。 自分がどこかで「役に立たなければ」、というわけでもない。 磨いたものを、何かの役に立てる。そのことに意味があるような気がする。
だから、人目にさらす手段や機会を持つ必要がある。
ゼロから何かを創り出す表現と、 既に存在するものをそのまま伝える表現とは、根本的に違う。 これまでは、どちらかというと前者に偏っていた。その方が気が楽だった。 ないものをあるように見せかける作業は、いつのまにか得意になっていたから。 これからは、ここにあるものをありのままに表現しなければならない。 しかも、自分がどれだけ磨いてきたかも伝わるように。 謙虚な姿勢は大事だが、自分を謙虚に見せるのは時として大きな損になる。 努力に影を潜めさせる必要はないのだ。
いまさら、彼や彼女を尊敬し直しても仕方がないので、 せめて死ぬ間際になって慌てないようにしたい。
****** 浅田次郎のエッセイ『勇気凛々ルリの色/四十肩と恋愛』を読んでいる。 8年ほど前に、週刊現代に連載されていたものらしい。
締めるところで締めて、緩めるところで緩めることのできる人は、尊敬に値する。 できることならむしろ、いつも緩めていて、締めるときだけ締めたい。
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