想
目次|過去|未来
部屋に巧妙に積まれているダンボールの山の一角に手をつけた。 1箱の中には、小・中学校時代のノートやら教科書やらが詰め込まれていて、 道徳とか進路とか、そういう科目のワーク的なものも混じっていた。
中学時代の悩み、 「悩みが多いこと」。 ふざけすぎ。あるいは、当時は真剣だったのかも。
自分がなりたかったものとか、そんなのもいろいろ書いてあって、 まったく記憶にないことでも、見ているだけでとても懐かしい。
中学のときの合唱曲のプリントなんかもまとまって出てきて、 すっかり忘れていたメロディーを、歌詞を頼りに思い出したり。
すごく好きな曲があった。思い出せて嬉しかった。 歌詞の内容と、曲調の、どちらも好きだった。 合唱曲にありがちな、若すぎる歌詞にもかかわらず。 今の自分にも、あの頃の自分と少しも変わらないところがある。 変わったところはもちろん多い。けれど、何か、底のほうに残っていくもの。
ピアノが弾けるようになりたいと思った。 ギターをまた始めようかと思った。 時間は、今しか、ないのかもしれないから。
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