想
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| 2003年08月07日(木) |
2泊3日+車内泊 (長い3日間なので、ご注意を。) |
8月1日
寝ぼけた頭で荷造り。 予定よりもやや遅れて、新大阪行きの「ひかり」に乗る。 喫煙席は、かなり空いていた。 車掌が切符を見るときに、失礼、と言った。渋くて好い。
8月には似合わない曇り空、空も海もグレイ。 ぼんやりと見える空と海の境界線は、一条の頼りなげなライン。
京都駅で柿の葉寿司を買い、近鉄線に乗り換え。 近鉄線の車窓から見た京都は、ゴミ袋が半透明じゃなかった。
新祝園(しんほうその)駅前にて「松井豊商店」を発見。 わかる人にはわかるはず。
国立国会図書館関西館。一見、総硝子張り。 そういえば、東京にいながら、国立国会図書館に足を踏み入れたことがない。
精華町を訪ねるのは、去年か一昨年、産総研の脳関連の被験者に行ったとき以来。 この日の目的は、ATR。 詳しい場所を知らずに行ったが、以前に泊まったホテルの目の前だった。 岡田先生も、研究員の方々も、とてもよくしてくれた。 ロボットでもなんとかいけそう。 さらに、それはそれはびっくりな土産つき。最高。
ATRから駅までのシャトルバスに乗せてもらい、バス代が浮く。
そこから津に向かい、コンビニで夕食を買い、津市内のホテルに9時前に滑り込む。 金曜ロードショーでルパンを見るため。
8月2日
モーニングコールで起きたと思ったら、チェックアウトのコールだった。 心底、慌てふためいた。
津で、思い立って、高速バスのチケットを取った。 津駅発のバスは満席だったので、名古屋駅発のにした。 青春ドリーム名古屋号の席が空いていて、ラッキー。 (青春〜は、18きっぷのように、ちょっと安い。東京まで5000円。)
徳島以来、人生2回目?のワンマン電車、伊勢鉄道。 津は、始発駅だった。あまりの小ささにホームがわからず駅員に訊く始末。 1両だけの電車。1時間に1本の電車。単線の電車。 単線だから、逆方面の電車の通過を待たなければならない。 ところが、途中で気づいた時には、線路が2本になっていた。
次の日に知ることになるが、実は快速電車も2両編成。 それでも、快速は車両の造りが全然違った。ちょっと感動。
「いずれの森か青き海」 という、映画か何かのポスターが駅ごとに貼られていた。気になる。
入り口は四角だったのに、出口は丸いトンネルがあった。 どこから丸くなったのか・・・。
鈴鹿サーキット稲生駅で降りる。 少し歩いた田んぼの近くの貯水池に、やや大きめの亀発見。 非常にぬるそう。
目的地に到着、の前に、大きなパチ屋があったので、涼むために立ち寄る。
ハーレーの試乗会会場を横目に、いよいよ鈴鹿サーキットに到着。 考えていた以上の盛り上がり。さすがは世界選手権。 それにしても、この親子連れの多さは・・・。 と思ったら、仮面ライダー555(ファイズ)が握手会をしていた。 2人のヒーローは、日陰にいた。なんと弱そうな。 ま、あの直射日光の下で何時間も立ちっぱなしだったら、 どんなヒーローでも熱射病だ。何しろ、あの通気性の悪そうなスーツだから。
会場ではアンケートや署名の類を多く実施していて、 まず目に付いたハーレーのアンケートに答えたら、バンダナをくれた。
そして。 4耐。(8耐の決勝の前日に、4時間耐久の決勝がある。) ラスト10分くらいに滑り込んだ。午後1時前。 直射日光に長時間晒されたベンチが、大分熱くなっている。 会場は、4耐にして既にかなりの盛り上がりを見せている。
それにしても、初の‘生8耐’なのに、かなり良い席を取ってもらってしまった。 そう思って、次の日に会った連れの方に伝えたら、 「本当はもう少し上の方が、影ができて良い席なんだけどね」と言われた。 「それに、最終コーナーもちょっと上からの方がよく見えるし。 かぶりつきの方がいいって言う人もいるにはいるけど。」 ・・・常連さんは言うことが違う。
4耐の表彰式の後、歴代の仮面ライダーマシンパレードがあった。 仮面ライダー。英語にすると、‘MASKED RIDER’。 そこで初めて気がついた。仮面ライダーは、バイクに乗っているから‘ライダー’だったのか! なぜか、‘仮面ライダー’は、それ自体ひとつの言葉のように思っていた。
仮面ライダーパレードに続き、エクストリームバイク・パフォーマンス。 爆音と、白煙と、ウィリーが当たり前の世界。
そして、この日の目玉、8耐スペシャルステージ。 ここでは、各ライダーの選曲にも注目。面白い。 1周だけと決められた中で、次々とタイムが更新されていく興奮と、 2人1組のライダーそれぞれに失敗の許されない、緊張感。 20組が出場したが、仮面ライダー555ホンダが5位にランクインした。 4位と6位にファクトリーのセブンスターホンダがつけた。 結局、このジャンプアップでは、ZIP-FM の辻村・伊藤ペアが1位に。 伊藤真一がかなり盛り上げてくれた。
前夜祭までにさっぱりしたかったので、プールへ。 ピザーラのエビマヨ浮き輪がうじゃうじゃいた。会場に、ピザーラ、来てたから。
前夜祭は、今年のイメージソングを歌うSORTITA の2人と、 仮面ライダーショーまで見て帰った。 キャンギャルオンパレードにはあまり興味がなかったので。 花火が見られなかったことが残念。でも、電車の時間も考慮して。
前夜祭を9時頃に抜けて、バスで駅に向かおうと思っていたら、 シャトルバスが9時までしかなかった。なんと酷な。 前夜祭が9時半までなのだから、それまで待ってくれてもいいだろうに、 などとぼやきつつ、タクシー乗り場に並んでいた。 すると、後ろに並んだ30代か40代の男女2人組に声をかけられ、 目的地が同じ白子駅なので、乗り合いで行こうということになる。 てっきり夫婦か何かだと思っていたが、タクシーの中で話を聞くと、 「仕事で」来ている、ということだった。取材か、あるいはマシン側か・・・。 疲れたから早めに抜けてきた、ということは、運営の方ではなかったのだろう。 2000円とちょっとで駅に着いた。財布を出したら、男の方が運転手に領収書を頼んだ。 どうしましょう、と言ったら、 「そういうことですんで、いいですよ」と言ってくれた。 おそらく、でかい荷物を抱えて、夜行バスで東京まで、などと話したから、 金がないと思われたのだろう。 いいひとは、いろいろなところにいるものだ。
近鉄線に乗って、四日市駅まで。 駅前で、「大四日市祭」を祝う(?)、諏訪太鼓のトラック部隊(舞台かも)に出会った。 旅先でのこういう偶然は大歓迎。
四日市で泊まったホテルは、津のホテルより、雰囲気が良かった。
8月3日
ついに本番。
チケットを取ってくれた連れの方と、ホテルのロビーで待ち合わせて、会場へ。 この日は、近鉄線で白子の駅まで出て、バスで会場に向かった。
11時、選手紹介。 11時半、8耐スタート。 その開始直後。わずか2周目で、まさかの大波乱。 1周目でいきなり、1台がオイル漏れ。 何台かがそのオイルで転倒、炎上、コースアウト・・・。 あっという間にセーフティーラン態勢に入る。 会場の皆が息を呑む。 しばらくそのままスロー走行が続き、やっと解除されたかと思いきや、 またも1台が転倒、しばらくのセーフティーラン。 はじめに転倒した内の3台は、マシンがめちゃくちゃで、リタイアせざるを得ない。 その中に、なんと、ワークスチームのセブンスターホンダの1台が含まれていた。 予想外の展開に、会場の熱気が上がる。 客席が、日本人ばかりとは思えない大げさなため息に包まれる。 こうして幕を開けた今年の8耐は、最後まで気の抜けない戦いになった。 中盤までに、唯一のファクトリーとして出場したセブンスターホンダが、2台ともリタイア。 ワークスのマシンが優勝争いに加わらない8耐。 しばらくトップを走っていたケンツJトラストMOJO スズキが脱落、 2番手のヨシムラスズキがそのまま行くのかと思えば、 予選前日まで39℃の熱があったという加賀山が、渡辺篤と無事最後の交代、 というところで、まさかまさかのエンジントラブル。 加賀山の大健闘空しく、ピットから出られず終わる。 勝利の女神は、今年もまた、ホンダのマシンに微笑んだ。
生見友希雄・鎌田学の、Team 桜井ホンダが優勝。 ホンダが勝ったのは嬉しいが、あの展開だけに、心境としては非常に複雑。
ホンダの生見・鎌田ペアが勝って何が一番嬉しかったか。 それは、加藤大治郎の遺影が、もう一度表彰台の1番上に上がれたってことだろう。 本当に我々は、惜しい人を亡くした。 皆がそう感じていたのは、大治郎の笑顔にスポットライトが当てられた時に湧き上がった、 物凄い数の拍手が証明していた。
本当に、誰の人生にいつどんなことが起きるのかは、予想がつかない。 それはまるで、今年の8耐のように、波乱万丈で、思いもよらないアクシデントの連続。
お世辞にも「無事に」とは言えないが、8時間が経過した瞬間の、あの花火。 勝利に輝くライダーも、無念のライダーも、ピットにいる大勢のスタッフも、 ひとり残らず褒め称えるような夏の夜の光。
また見たい。絶対来たい。 まだ終わったばかりなのに、是非また!と思ってしまう魅力。
それにしても、あれだけ派手なアクシデントの割に大きな怪我がなかったようで良かった。 今年は、第1コーナー辺りの観客が、いちばんスリルを味わったのではないかと思う。 ちなみに仮面ライダー555ホンダは、序盤で転倒したものの、着実に順位を上げて最終的に10位くらい。 ヒーローとしては今ひとつだが、このレースでは大健闘だった。
今年は、交通機関の都合で表彰式を最後まで見られず、残念だった。 最後の最後にある打ち上げ花火は、駅に向かう道から見ることができたけれど。 来年は是非、名古屋辺りにもう1泊することにして、表彰式をじっくり見たい。
10時発の青春ドリーム名古屋号で、霞ヶ関に着いたのが朝6時頃。 実に充実した3日間だった。
****** この3日間の前後は、どちらも仕事(副業1)。 夜まで働いて、次の朝から出掛けて、遊びまくって、夜行バスで帰って、その午後からまた働く。 遊ぶためなら、無理矢理にでも体を動かすことができる。
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