-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 救いの神


3月17日に迫った【Toronto Art Expo】ですが
実は、危機だったんです。
出展の。

去年の夏に申し込んだ祭、デポジットで数百ドル払ったあと、
先日まですっかり全額振り込むのを忘れてて
オーガナイザーから「すぐ振り込まないとキャンセル」と脅された。
そうは言っても、現在わたくし
カナダに来て最大の財政難に見舞われておりまして
数百ドルをポンと出すなんて無理。
今月の家賃すら、まだ支払っておりません。
うーむ、どうしたものか?
どう足掻いても金が無いならしょーがない。
出展はキャンセルしかないな・・・。
と思っていたです。はい。

ところが世の中には【神】と呼ぶに相応しい人がいるんです。
こういう時に助けてくれる人を、オイラは神と崇めます。
画家・熊澤慎也
人は彼を神と呼ぶ---と、ナレーション付きで読みたいくらいです。
そうなんだよね、同じく出展予定だった慎也さんが
それを立て替えてくれることになった。
本当にありがたい。

今日の午後、慎也さんの自宅に出向き
ありがたくお借りした。
ちゃんと借用書も書きました。
しかし、慎也さんだって決して余裕があるわけじゃない。
子供も産まれて、家も買って
その絵筆に一家の生活が乗っかってるわけだから。
そのお金は、他の人から借りるよりも
ずっしりと重く感じました。

地下にあるアトリエを覗くと
描き掛けの巨大なキャンバスがたくさん。
奥さん曰く「彼は地下に住んでいる」。
ほんと多作だなぁ。
また刺激を受けました。

帰ってから、その刺激が消えないうちに
描き掛けの絵に着手。
そして完成!















去年、友達にモデルになってもらったやつだ。
一時、陰影をなるべく減らしたフラットな画面を追求してたけど
最近また、絵の中にある光と影のコントラストが強まっている。
これもギリギリのところで止めたけど
もっとコントラスト上げようと思ったくらい。

光と影

太陽と月

表と裏・・・

絵だけじゃなく、自分の中で再燃しているのが
こういった二面性の探求だ。
光れば光るほど、その影は濃くなるように
一方が強まれば、もう一方も強まるという原理を
様々なことに当てはめたりして
自然界と、そして生命の不思議なんかを考えちゃってるわけです。


2005年02月25日(金)
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