-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 嬉しい気持ち

3月のアートエクスポで発表した作品で、
とても気に入っていた【Beloved】が
今日、売れていった。

数週間前に突然「Belovedを買いたい」と
メールをもらった時に、ふと頭の中を
ある女性の顔が過ぎった。
エクスポの時に、何度もブースに来てくれて
値段の交渉までしていた若いカナディアンの子だ。
その時は、やはり高すぎて
諦めて帰っていったわけだが、
何故か、直感で「あの子だ!」と思ったのだ。

そして、今日スタジオに現れたのは
まさしく本人。
オイラが「君のこと、憶えてるよ」と言うと
顔を真っ赤にして「お金、貯めてきたの…」と
まるで告白でもするかのように
上目遣いで呟いた。

作品は、どれもオイラの息子・娘なので
それが良い人に嫁いでもらえると
本当に親みたいな気持ちになる。
きっと大事に、大事にしてくれるだろう。
寂しい気持ちもあるけれど、
やっぱり嬉しい気持ちの方が大きいかな。


2004年08月09日(月)
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