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■ 救われたかも?!
珍しく朝8時に起床。 目覚めのコーヒーにめちゃめちゃ濃いエスプレッソを落として ダンディな朝に浸っていたら 突然、日系文化会館の館長Jからの電話。 そう、先日のアウトドア・ショーで絵を買ってくれた人だ。 何か絵に問題でもあったのか?と不安になる。 そしたら「友達を連れて、絵を見にいきたい」という。 しかも今日の昼に。 午後からBitsにて、2周年パーティーの最終ミーティングが あるのだが、背に腹は変えられない。 OKして、昼に来てもらうことにした。
J氏が連れて来たのは、某企業のトップ。 やっぱり金持ちは金持ち同士付き合うのだな、と 妙に納得する。 J氏は「前から気になっていた」という【Smoke Screen】を お買い上げ。 そう、3月の個展タイトルともなっていた 俺の作品の中では一番ポピュラーな代表作。 かなりデカイし、値段も高いので これは売れないだろう。と思って大事にしていたやつだ。 ちょっと寂しいが、売れるのは嬉しいことだ。
それに釣られるように、某企業のトップも一枚お買い上げ。 こっちはパステル画で、初期の自信作。 おまけに描きかけの作品も気に入った様子で、それも予約。 はっきり言って、買い方が尋常じゃない。 前に、村上隆さんと話したときに 「世の中には、マーケティングが通用しない人種がいる」 と聞いたが、正にそれ。
普段、自分の顧客層だと思っていた一般の方々には 俺の作品のような一風変わった絵は中々受け入れにくい。 それよりも無難な風景画や静物画が好まれる。 だから、今まで俺の作品てあんまり売れなかった。 売れない時期が続くと 人間、あれこれ悩むもので 「もうちょっと手頃な値段に・・・」とか 「もうちょっとソフトな感じに・・・」とか 客層に作品を合わせようとしてしまう。 マジで3月に出たアート・エクスポで 2枚しか売れず、大したことない静物画が ガンガン売れてるのを見たときには、 真剣に悩んだものだ。
一体、誰が俺の絵を求めてるんだろう? 誰も求めてないんじゃないか?って悪い方へ考えていた。 誰にも指図されず、自分で好きなものを描いて それを垂れ流してるくせに そんな事を気にしていた俺は小さい。 そして、売れなくても、自分の描きたいものを描こう!という 意識が低下していたときに突然現れた 「向こう側」に住んでいる人種。 いるじゃん! ついに俺の客層発見!って感じ。 絵が売れたことで、自分の絵の価値を再確認するなんて 思いもよらなかったし、本当にそうなのか?って 思う部分も多少あるけど 今、まさに「自分の信念を曲げずに描いてきて良かった」 と心底思ったのは間違いない。 彼らは、誰も持ってない特別なものを求めるから 他との違いが大きければ大きいほど その違いを「価値」として評価してくれる。 一般の人の価値観とは正反対だ。
やべーな、 救われちゃったよ。 何かもう、小ざかしいマーケティングとか戦略とか どうでも良くなっちゃった。 6月にもアウトドア・ショーあるけど そこで売る為に、必死でセールス・トークするのもやめた。 「買いたい」 と思った人だけが買ってくれればいいんだよ。 俺は、純粋に描きたいと思って描いた絵を 展示するだけ。人が好きになろうが、嫌いになろうが 関係なく自分の表現なんだから。 アーティストの本道に立ち戻れる それが嬉しい。
2004年05月19日(水)
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