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2003年07月23日(水) 冬の花火

 冬の花火

 花火を見るのが好き
 浴衣に突っ掛けで町の花火を観に行く
 見物人は皆笑顔で僕の心も弾む

 夏の花火は威勢がいい
 短い命を完全燃焼している
 でもそれは
 花火の持つ一面でしかないようだ
 ふと僕は思う

 年末に花火をやった事がある
 冬支度をしていたら出てきた
 夏にやり残した花火だった

 冬の花火はもの哀しい
 夏に登場させられなかった恨みが
 閃光として宙に舞う
 その光には夏では見られない
 花火の深さがあった

 みんなが注目している時には
 努めて明るく振舞ってくれる
 そんな花火にも哀しさはあるのだろう

 僕も花火の様な
 優しく力強い生き方をしたい
 求められれば与えられる
 そんな深い心の人になりたい
 冬の花火を見てそう思った

         1993.9.30作
         2003.7.23改作

 10年前に、こんなポエムを作っていたのですね。
 少し手を入れてのご紹介です。

 そんな簡単な話ではありません。
 それは分かりつつも、10年前と今でその考えに違いがないことを確認しています。
 ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために。
 そんな世の中であったなら…。






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