2008年02月07日(木)
 

小さいころ
暗闇の中には何かがいるようで
電気を消すと暗闇を見ないように慌てて目を閉じた

まぶたの向こう側で
濃くまったりとした闇が
わたしを触っていく
目を開こうとまぶたの上でまどろむ

怖くなって
布団の中で目を開けた
大きく何度か息を吸って
ふたたび目を閉じて
ようやく眠りがわたしの手を引いていく


夜、寝る前にぼんやりと天井を眺める
もうあのどろりと濁った闇は存在しない
わたしはどんどん鈍くなっていく
身体中すべてに触れるものに鈍くなって
おとなになっていく





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