人の命は地球より重いけれども、わたしは組織の中で生きる人間として、自衛隊を撤退させないのが当然だと思う。彼等を助けたいと思うのも当然だ。勿論助けて欲しい。自衛隊を撤退させなければ彼等は死ぬだろう。でも、撤退させてはいけないのだ。
わたしが親だったら、子供がイラクに行くって言ったら死ぬ気で止める。そして行ってしまったら死んだものだと思う。海外旅行じゃない、戦地に行くのだ。命を投げて他人のために向かった方々の結果だ。危機が目の前にあって、それを除きたいと思うのは当然だし、自分があの立場だったら周囲の人間は必死で訴えるだろう。けれども、わたしだったら。イラクに行くなら死ぬつもりで行く。未来のわたしがその決意を恨んでも、死ぬ気で行く。行けと言われたら死ぬつもりで行く。周囲の人間に覚悟させて立つ。
わたしが初詣で祈願したのは「イラクに行った方が全員無事で戻ってきますように」だった。願い事は口に出すと叶わないと言う。叶わないと言うけれど。
