2006年07月17日(月) |
専用通貨「さいたま」を発行する。 |
容赦ない日差しを真上から浴びて、半端じゃない放射熱をアスファルトから頂いて。 両面焼きのハムエッグとはまさにこの事だ!と叫びたくなるほどどうしようもない暑さ。 まだまだ初夏も良い所だと思っていたけれど、もうすぐ大暑って事を思えばまぁ納得。 梅雨もそこそこ。足早に到来してしまいそうな夏の気配は、本気モードで鳴き叫ぶひぐらしの声を聞けば疑うべくも無い。
何となく哀愁を感じるひぐらしの鳴声にしばし瞑目し、夏の行事を思い起こす。 ──夏祭り。海水浴。避暑……。
はぁ──。 いつものように、何に対するでもない落胆の仕草を終えると、忘れていた熱気が頭から回転力を奪った。
俺は来月から就職する。世間で言う所の「NEET」からの脱出。
偉い評論家先生の言う所、 ”型に嵌めない個性重視の教育方針のツケが今のNEET人口の多さの原因”らしい。
個性を重視する余り、自分がやりたい仕事に固執し続ける。しかし自分自身も”やりたい仕事”が何なのか具体的に解らず、結局”解らない何かを探している”……つまり、底なしの泥沼に嵌ってしまっている。だから、若者は型に嵌め、無個性教育を復活させる事が就職率の改善策……との事。
まさにその通りだと思う。そー言う面では、俺は恵まれている方なのかもしれない。 何も考えず、川を流れる葉っぱのように生きていけたら、それはそれで良いと思う。
ただ、この近代国家で外部からの干渉に一切影響されず、一つの思想を抱き続けるのは非常に困難な事。 やっぱり、無個性教育ってのも難しいんじゃないのだろうか。
当の俺は一応、自分のやりたい仕事に就く事が出来そうだ。 多少の不安も有るけど、やる気もある。 ただ……やはり就職への決め手は、時間が有り余って仕方が無いと言うのが本音に近いと思う。
何もしていないのに、何かしている人と同じように流れる時間。 特に有意義に過ごす訳でもなく、かといって全くの無意味に過ごしている訳でもない。色々やる事やりたい事はあるから、そこに時間を費やす事でそれなりには充実出来た。 だから……それはそれで満足している。けれど、そろそろ限界だ。
ひぐらしが鳴き始めて、気温が変わって。 道行く人の服装が変わって、町並みが変わって。 それでも変わらずに居られる程、俺は出来ていない。 昔は足りないほどだったのに、今では時間が牢獄。言いえて妙だ。
さて──精々楽しんでくるかな。
暫らくすると、一際大きな声でひぐらしが鳴いた。 夏の風物詩を聞きながら、半月後のヴィジョンを思い描いた。
……コミケに行く前に給料がはいらねぇから厳しいYO! ってしめにするつもりだったけど疲れたので辞めました。
あと、本当ひぐらしが鳴いてるんです。もうヤヴァイですよ。 何がやばいって、コミケ岩手タンクトップにポニーテールです。 こればかりは譲れないね!あぁ譲れないさ!
あぁあああ!いたたまれない!じっとしていられない! ど、どうすれば良いんですか一体!無駄にテンションガ上がるんですよ! 自分でももう何を求めているのか解らないんですよ! アァァアァア!!!! やっぱ暑さで血液循環が良くなってるからテンション上がってるんですかね! アァアアアアアア!!!
岩手の遠野でひぐらしが鳴く夕暮れに川沿いを歩いて居るとタンクトップのポニテ娘がぼーっと佇んでいてそこに気軽に「キミ、こんな所で何してるの?」って話し掛けて会話していく内に仲良くなって夏祭りに行ってその後実はその子が学校で軽い無視されてる感じって事を打ち明けられて相談して更に仲良くなってでも帰省の日時が近付いてきて……って事を体験したくて仕方が無いんだよぉおおおおッ!!!ギギギ!あんちゃーん!!!
ッハァハァハァハァ……ヘヘヘ、解っちまったぜ……オラァよぉ…… こーいう危ない妄想を抱いた奴がギャルゲーを作るんだな……ヘヘヘヘヘ ぽぽぽぽぽぽににににに…………
こんな時間が無い時に、本気になりそうだ。。。
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