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2004年02月04日(水) : 陪審評決 (上・下)
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ジョン・グリシャム 著
白石 朗 訳
新潮文庫
平成11年10月1日 発行

原題は'The Runaway Jury'。
リーガル・サスペンスの作家に相応しく今作も法廷での裁判の結果を扱っているが、これまでとは一風変わっているのは製造物責任法の審理であること。それと弁護士同士の対決ではなく「陪審コンサルタントVS陪審」の話であるということ。
アメリカの裁判の陪審員制度、その選別、裁判と審理の流れなどが作中でストーリーに絡めて詳しく説明されているのも面白い。
原告・被告の弁護士たちは一応、登場はするが評決にはあまり影響がなさそうで、キャラクターが立っていないのが少し不満。
面白いけれども、グリシャムの裁判ものの作品では『評決のとき』とかのほうが好きかな。

『ニューオーリンズ・トライアル』という邦題で映画が1月末から公開されているが、こちらは原作のタバコ会社が銃製造会社に置き換えられている。
また、原告弁護士にダスティン・ホフマン、陪審コンサルタントにジーン・ハックマンをキャスティングしたことで原作よりも原告弁護士のキャラクターが出されており、その分、陪審の影が薄くなったところはあるが「原告弁護士VS陪審コンサルタントVS陪審」の三つ巴になっており見所が増えていると思う。



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