会社終わって、送別会も終わって、
日付変わって、すぐに

新しい家に向かいました。

小学校3年生から、今の家に住んでいました。
もう18年間もずっと暮らしていた家でした。
いろんなことがあったです。
いっぱいいっぱい。

弟と同じ部屋で、喧嘩したり、泣いたり、
笑ったり、
友達きたり……

夏の暑い日に、カイ君が汗だくになりながら、
小説を書いていました。
ノートに一文字一文字……
冬の寒い日に、カイ君が手に息を吐きかけながら、
絵を書いていました。
紙いっぱいに……

机の上から、転がり落ちたこともあります。
乗ってたベッドがいきなり壊れて、落ちたこともありました。
おかーさんと喧嘩もいっぱいしました。

泣きながら日記を書いて、
『いつか出て行ってやる』って思ったこともありました。

弟と屋根裏の探検もしました。
押入れに篭って眠りました。

たくさんの思い出がありました。
でも、ばいばいです。

いっぱい考えて、出て行くことにしたので、
多分、あの家に『帰る』ことはないと思います。

だから、さよなら。ありがとう。
長い間、守ってくれてありがとう。
アタシは、がんばるから。
じゃあね、ありがとうね。