under one umbrella

2005年02月28日(月) おままごと



夕べ深夜の、寺島との電話。
雰囲気が、すごく悪くて、
電話を切った後、
あたしはもう何もせずに眠るしかなかった。


何にもしたくなくて、
化粧も落とさなかったし、
部屋の電気も消さなかったし、
節電モードのパソコンもそのままで、
あまつさえストーブも消さなかった。



そんな風にして眠った夕べ。
懐かしい、夢を、見た。







あたしがまだ。
ドリームキャストでチャットをしてた頃。
おままごとのネット恋愛をしてた。

そこで、圭介より前に出来た「彼氏」。
一応、あたしの人生最初の「彼氏」。
本当におままごと、だったのだろうけど。



名前は、ケンさん。
あたしより、7つ年上。
だから当時、21歳。



14歳のあたしと。
毎日毎日、電話してくれた。
毎日毎日、1時間以上喋ってくれてた。

優しかった。
いつもあたしを笑わせてくれてた。
どんな状況でもあたしの電話をとってくれた。

風邪引いてるときも、あったな。


電話を切るとき、
「ばいばい」って言うと、
照れくさそうに笑って、
「ばいばい、まりあ」
と返してくれてた。





別れた理由は、
あたしが、おままごとだと気づいたから。



夢であたしはまたケンさんと付き合ってて、
笑わせてもらって、
でもまた、別れてた。







ケンさんのことは、ちゃんと好きだった。
けどおままごとだと気づいて。
ケンさんはあたしのことを好きじゃないんだろうって。
嫌われてるとは思わなかったけど、
それじゃダメだと思った。
ケンさんに悪いと思った。



あたしの問い掛けるメールに対して、
ケンさんは「わからない」って答えて、
それっきり。
夢の中でも、同じ。



夢から覚めたとき、
ケンさんからもらったメールの最後を思い出した。
その、「わからない」って書かれたメールの最後。


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ケンさんは、わからないと言いつつ、
たくさんの文章を書いてくれて、
真面目に向き合ってくれて、
最後まで。優しかった。




あれから5年が経って。
あたしは、ケンさんがくれた言葉を守れているんだろうか。


ケンさんの優しい関西弁と、
あの照れた笑い方を思い出して。
元気にならなきゃ。


今、愛する人のために。



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