ぼんのう
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| 2004年04月12日(月) |
凄まじい緊張感が伝わってくる… |
ショスタコーヴィチ 交響曲第5番ニ短調「革命」
古今東西のマエストロによって演じられた名曲である。 我輩自身、月並みで申し訳ないが特に第四楽章が大好きであったりする。 車を運転している際に決して聴いてはならない曲でもあるが…まあ、好きな曲だ。
で、何でこのようなことを書いているのかと言えば、以前からどうしても聴きたかったCDが到着した。
ウラジミール・フェドセーエフ指揮 モスクワ放送交響楽団
クラシック音楽が好きな人なら知っている名物指揮者とオーケストラ。どのようなところが“名物”かと言えば、一言で言えば、“ロシア臭い”というところかな?一度、演奏風景のビデオを観た事があるが、まあ演奏が大袈裟(良い意味で)。
指揮者は手だけではなく、顔表情で指揮している。 ティンバニーの撥の振り上げ方が大きい、シンバルはこれ以上ないくらいのオーバーアクション、弦楽器は椅子から立ち上がらんとするばかりの演奏…。
いい…
で、この音楽CD…どうしても聴きたかった理由は、それだけではない。この音楽CDが収録されたのは、1991年8月18〜19日。
ロシア民主革命勃発の日
正確に言えば、この俊の8月19日は旧ソ連保守派のクーデター勃発の日で、市街は緊張に溢れ、市民はソ連国旗を捨て、かつてのロシア国旗を振りかざし、民主化を叫び、ゴルバチョフ初代大統領が保守派の陰謀によって軟禁されていた…。
大学3年の頃に、この事件をニュースで知り、大学でよくこの事件をディスカッションしていた。中国の天安門事件以来、完全な反共主義者(正確に言えば、共産主義の仮面をかぶった独裁主義に反対)になっていた我輩であったが、かつてのソ連を信仰していた(?)同じ学生の連中を議論で叩きのめした日が懐かしい…。いや、それはいいのだが…。
そのような歴史が動く日に、このオーケストラは収録をしていた。 収録の際に、様々な理由で楽団員達の集中力が途切れていた為に、なかなかOKが出なかった。特に第四楽章においては、収録が難航していた。 スタッフは今日の収録を諦めていた…そんな矢先に、何の力が働いたのか…オーケストラと指揮者が渾然と一体になり、突然完璧な演奏を始めた。 その演奏は、悲壮ながらも雄大、本来の「革命」のテーマである、自由を手に入れようと権力へ立ち向かう民衆の力強い行進にも聴こえた。
奇跡的に収録成功!
そして2時間後、保守派のクーデター軍が放送局を取り囲み、占拠し、局員を脅迫し追い出した。しかしそれは、ロシアの民主化革命のはじまりだった。
演奏に関しては、とやかく申し上げない。 ただ、そのような状況で収録されたことを思い、聴くと…。
最近音楽CD(特にクラシック音楽)の値崩れが激しいが、これだけは税込みで二千円でチョっと高い。でもお勧めである。
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