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2007年07月16日(月) 最近の動静


事務所に復帰して、しばらくになる。
4年のブランクを経て事務所に戻ってきた感想は、というと。

・仕事の量自体は、4年前より、だいぶ落ち着いてきた。

ようやく事務所の総体的な仕事量に見合う、適正な水準に人が増えたのだろう。昔は12時前に個室の電気が消えることはほとんどなかったことを考えると、事務所も望ましい方向に向かっているような気がする。

・(その反作用として)人が増えすぎて覚えきれない。

4年間の間に弁護士だけで100名くらい増えている計算になる。入所当時60名くらいの事務所であったことを考えると。これは大変革である。頑張って名前と顔を一致させるよう訓練している。

・講演とか執筆などの仕事が多くなった。

最近、金融法務事情などに論文記事を掲載する機会を多く頂くようになった。そのほかにも講演と執筆を頼まれることが多く、この秋に掛けて既に10件ほど予定が入っている。金融商品取引法の施行前夜ということもあって、睡眠時間を削って勉強、資料作り、文章書きの毎日。この種のことに、時間を掛けてしまう性質(たち)なので、決して割に合うものではない。それでも十分楽しんでいる。元来、こういう仕事をしたかったこともあって、辛くも楽しい日々。

日本とブラジルの移民百周年モニュメント・プロジェクト

友人の彫刻家、絹谷幸太氏が手がける一大プロジェクトである。
来年2008年は、日本からのブラジル移民船、笠戸丸がブラジル・サントス港に到着してからちょうど100年の記念すべき年だ。着々と巨大な石彫モニュメントを移民船と同じく日本からブラジルサントス港に運び、サンパウロの日本移民ゆかりの公園に設置するという、スケールの大きなプロジェクトである。官界、財界、法曹界の様々な方々に応援して頂き、2008年の6月のサンパウロでのフィエスタの開幕にあわせてオープニングを迎える予定である。

私はこのプロジェクトの事務局(裏方)を務めさせていただいている。日本ではまだこういった仕事は弁護士の領分にはなっていないし、そもそも芸術や寄附を巡る法制・インフラ整備も未熟なところが多い。しかし、ファンドレイジングを含めた、広義のアート・ローに関わるものであり、非常に刺激的だ。

2月の立ち上げ以来、外務省から無事日本ブラジル交流年の記念事業に認定され、国際交流基金からも無事、特定寄附金制度の認定を頂くことができた。発起人、特別顧問、理事、監事の方々、その他のスタッフの方々の多大な協力を得て、順調にプロジェクトは進行している。寄附金も順調に集まり始めた。何より、志を一つとする素晴らしい人々との出会いがある。人の輪が人を呼び、いくつもの信じられない運命的な縁を感じる出来事が立て続けに起きている。

ブラジルの大地の石と日本の大地の石が一つのモニュメントとなって、日本とブラジルの友好の記念を未来に残すことができる。日本とブラジルの交流の歴史は長く、しかも数少ない親日の友好国である。私の子供の世代、孫の世代、その先までも、この友情の握手の思いが石に刻み込まれ、残っていく。そんなことを夢見ている。

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