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2004年05月10日(月) 西海岸旅行記:ザイオン国立公園/ブライス・キャニオン国立公園


早朝、ラスベガスを出発。ザイオン国立公園、ブライス・キャニオン国立公園、モニュメント・ヴァレー、ナバホ居留区を経てグランド・キャニオンという2泊3日のスケジュールである。今日は、まずザイオンを回り、ブライス・キャニオン近くのRuby’s Innという老舗ホテルで宿泊する予定。

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全てガイド付きの車で移動する。当初は、自分でレンタカーを借りて運転して回ろうと思ったのだが、砂漠の真ん中で車が故障すると生命にかかわるだろうと思ったことから、ガイド付きのツアーを利用することにしたのだ。結果から言うと、これは正解だったといえる。やはりずっと平坦な道を運転していると眠くなるし、風景もあまり楽しめない。給油のタイミングも心配する必要がない。ガイドが知っている裏道などを利用したりして、通常では入り込めない場所に入ってみたりすることもできた。人数も少なかったことから、ある程度フレキシブルに日程を変更してもらい、途中でスケジュールに組み込まれていなかったアンテロープ・キャニオンという場所にも立ち寄ることができた。後に詳しく書くが、アンテロープ・キャニオンは、本当に素晴らしく、この旅で一番印象に残った光景のひとつとなった。

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車はネヴァダ州からユタ州へ。3時間ほど走り、ユタ州の南西部に位置するザイオン国立公園へ。

ザイオン国立公園は、日本では余り知られていないが、こちらでは誰もが知っている名所である。この国立公園の開拓にも、モルモン教徒が深く関わっている。ここをシオンの丘に擬えてZionと名づけたのも彼らである。こちらのサイトが詳しい。

ヴァージニア川の浸食が、この峡谷を作りあげたのだが、とても自然に出来たとは思えないほどの景観である。さすがにツアーなので、自分のペースに合わせて見て回るわけには行かないが、見所はおさえてくれる。

ヴァージニア川は、ここ数年の降水量の減少から、水量が乏しくなっているとのこと。そのため、Weeping Rockと名づけられたトレイル・ポイントも、以前の景観とは異なってしまっているようだ。それでも、名称の由来である涙を流すかのような岩を見ることはできた。



次のトレイル・ポイントは、ヴァージン・リバー・ナローズと呼ばれるもの。今にも崩落しそうな頭上の岩を眺めながら約30分ほどの道程を歩く。革靴で来たことをやや後悔していたが、ここは道が良いので、途中までは問題なく歩ける。野生のリスが多い。トレイルの終点、というか道の終点に到着。



本来はここからがNarrowsの始点である。しかし、5月初めは水量が多く、この先を進むには時期が良くないとのこと。夏にはここを歩いてさらに上流の方に行けるそうだ。そこはNarrowsの名の通り、かなり細い峡谷になっていて、是非見るべきポイントであるとのことである。何人かの観光客が川に入って先に進もうとしていたが、水量が多く難儀しているのを見て、引き返すことにした。



写真左側は、チェッカーボード・メサと呼ばれる岩。写真では判りにくいかもしれないが、縦横にラインが走っていて、まるでチェッカー・ボードのようであるところから名づけられたとのことである。このような縦横に走る地層は世界的にも珍しいとのこと。

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昼食後、ザイオンを離れる。車は3時間ほど砂漠の道を走り、やがて午後遅い時間にブライス・キャニオン国立公園に最も近いRuby’s Innへ到着。一度荷物を降ろし、足を伸ばして休息。車の旅は自分が運転していなくともそれなりに疲れる。自分の運転でないために、逆に余計に気疲れしてしまう。夕暮れ近くなり、ブライス・キャニオンへ。

Bryce Canyon(ブライス・キャニオン)国立公園は、同じくユタ州にある国立公園で、1924年に国立公園に指定された。砂岩が水流により侵食され、凍結し、また水流により侵食というプロセスを気の遠くなるほどの長い時にわたり繰り返して、現在のような複雑な地形を作り上げた。Hoodoosと呼ばれる塔のような岩が無数に谷底から突き立っている姿は、文章による描写に適さない。サーモンピンクのような赤い岩と白いLimestoneとが交互に織り成すhoodooは、まるで、岩の彫刻か何かのようにも見える。





個人的には、これを見るのが、このグランド・サークルと呼ばれるツアーの主たる目的であったと言っても過言ではない。非現実的な光景に、ただ眺め入る。

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