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2004年04月30日(金) 西海岸旅行記:大陸横断の始点/シカゴへ



フィラデルフィアの30th Station。これが4日間の大陸横断の始点である。

思えば、大陸横断鉄道に乗るのは幼い頃からの夢のひとつだった。西部を車で旅することも。サンフランシスコも、15年前、10年前の旅行ではトランジットのため空港に降りただけだったので、かねてから行きたいと思っていた。アメリカに居る間に、シカゴ大の友人やサンフランシスコで友人たちに会いたかった。今回の旅行では、順調に行けばそれらを全て実現することになるだろう。ファイナルが終わって卒業式までのわずか15日間を全て使う予定。

大陸横断に限れば、フィラデルフィア−NY、NY−シカゴまでの夜行で車中1泊、シカゴからコロラド州デンバー、ユタ州ソルトレイクシティを経由してサンフランシスコ近郊のエメリヴィルまで車中2泊の行程である。意外に短い。幾度か途中下車をする場合にはもっと長くなるだろう。リノやデンバーといった魅力的な街にも鉄道は停車する。だが、今回はシカゴで一泊するほかは下車しない。予約も寝台はかなり早いうちから埋まっており、上手く日程を組み込めなかったのだ。

***

NY Penn Stationからレイクショア・リミテッド号でシカゴに向かう。今回予定していた日程ではデラックス寝台が取れなかったためにスタンダード寝台を利用した。この寝台は結構狭い。思ったよりも揺れる。ラウンジカーで本を読むくらいなら何とかなるものの、熱いコーヒー(これは無料でいくらでも飲める)を上手に飲むためには、ややこつのようなものが要る。注ぐのはカップの半分くらいにしておかないと火傷の危険がある。また、後で判明することだが、車内が揺れるので寝るのにも工夫が居る。寝台で寝ていると身体の向きを変えられないため、翌朝は背中の右側から脇腹にかけて多少痛んだ。

レイクショアの名前どおり、湖畔の美しい光景が続く。寝台に居ると両側を見ることができない。良い光景を見逃す懸念がある。普段は両側がガラス張りになっているラウンジカーに留まることをお勧めする。寝台でなくコーチでも良かったのかもしれない。普段は広いラウンジカーに居て本でも読み、寝るときはコーチの座席をフルに使って眠る。それで十分である。治安も心配ない。実際そういうスタイルの旅行者を何人も見た。

列車は、日暮れまで、湖畔を走り続ける。残念なことにレイク・エリーを通過する頃はちょうど真夜中なので、その風景を楽しむことはできない。

供される夕食もまあまあ。典型的なアメリカンダイナーであるが、総じて低いアメリカの料理のスタンダードからすれば、十分許容範囲である。朝早かったこともあって、夕食後まもなく瞼が落ちてきた。







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