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2003年10月23日(木) 留学日記:Duty of Loyalty/日本の音楽業界の危機


会社法の授業で教授がDuty of Loyaltyに関する判例の説明をする。が、立証責任に関して書かれたチャートに理解できない点がいくつかある。理解できないのは自分だけかと思って、授業の後に周りの同期に聞いてみると、皆よく分からなかったようである。ケースブックの復習に時間をかけることにする。(追記:数時間後、ようやく理解できた。)

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引き続きiTunes。日本から持ってこれなかったCDに入っていた音楽で聞きたいものをDLする。(相当古いが、Mr.MisterのKyrieとか。懐古趣味だとは判っているが時折どうしても聞きたくなる。)

そのとき聞きたいと思った音楽を、手軽かつ安価にダウンロードしていると、CCCD等の取り組みで既存の売り方を温存しようとするのは実に愚の骨頂であるということが分かる。売り方が変わるべきなのだ。日本の音楽業界が守りの方面にしか意識を注いでいないとしたら、数年後の日本のオンライン音楽の市場は外資系の業者に支配されることになるだろう。(すでに手遅れかもしれないが。)

合法に、かつ気軽に巨大なライブラリからDLできる仕組みがあれば、確実に使う人間はいる。近時のRIAAの個人相手の訴訟がよく話題に持ち出されるが、これは各種のP2Pソフトで著作権のある音楽を非合法にDLしようとする者にとっては現実的な脅威であるようだ。合法なMP3のオンラインDLサービスがあれば非合法な方法で音楽を得ている顧客を合法な方向へ誘導することはできるだろう。避難路を用意せずにただ北風を浴びせていればよいというものではない。

そんなことを思うフィラデルフィアの秋の夜。







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