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2003年07月10日(木) パリ遊学日記:パリの街を自転車で疾走


夕刻、思い立ってモンマルトルまで自転車で行くことに決める。地図で見ると、7区のアパルトマンからはかなり遠く感じるうえ、モンマルトル界隈のあの坂を登ることを想像して躊躇するが、自転車で小道を隈なく回るという魅力に勝てなかった。

アルマ橋を渡ってモンテーニュ通りへ。シャンゼリゼのRond Pointで一度停車。Quatorze Juilletの準備か、通りの両方に国旗が吊るされている。



Av. Franklin D. Roosveltをそのまま北上し、BD. Hausmannを横切り、モンソー公園の手前のLisbonneという名前の通りに入る。地図によれば、ここまでで、約2.4kmくらい。わずか20分くらいでここまで来た。

その後、Rue. de St. Petersbourgに沿ってクリシー広場まで。ここまでくればPigalleまではあと少しである。Pigalleは昔と同じく、風俗系の店が無闇に多い。そして、Pigalleとモンマルトルは近接している。



計4.5kmくらいの道のりを45分くらいで来た事になる。街角ごとに撮影しながら来たことや、自転車に慣れていないこと、地図を見ながら来たことを考えると、移動するだけならさらに時間は短縮できる。

これで、実感が湧いた。今までmetroを使っていて、点と点で結ばれていたパリの街が、曲りなりに立体的に把握できた。やはりパリは狭い。

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パリで自転車に乗る方のために一言。自転車は、基本的に車と同じ交通規制に服さねばならず、車道を車と併走することになる。歩道を走ることは禁止されている。一方通行規制も同じであり、留意する必要がある。

自転車は慣れないと結構危険である。パリでは自転車を余り見ず、代わりにローラーブレードを履いた人が多いのは、そのためかとも思われる。(ローラーブレードはスピードが出る割に、歩道を走れるので楽である。)私の仏文時代のフランス人の講師も、自転車が趣味であったが、パリで車同士の交通事故に巻き込まれて命を落としている。

また、雨の日は別だが、道路わきは極めて埃っぽく、喉が渇くので水のペットボトルはあった方がよい。

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さて、モンマルトルだが、坂は急勾配であるものの、昔から坂のある街で自転車通学をしていたので、大して苦にならない。



有名な壁抜け男の銅像を見たり、ムーラン・ド・ラ・ギャレットを見たりしつつ、坂を順調に登っていく。小道に迷い込むのも楽しい。



サクレ・クール寺院は二度目である。が、自転車で登るのは無論初めての経験である。中に入ると、黒人の司祭が説教をしている最中である。かなりの数の人が着席し、その美声(柔らかく、それでいて透る声であった)を熱心に聴いている。礼拝壇に凭れ掛かるように祈る人や(あれを使っているのを初めて見た)、鍵を持っているところを見ると12使徒の一人、ペテロであると思しき像の足に触れつつ、祈りを捧げている年配の女性などを見る。ステンドグラスが夕陽に映えて美しい。寺院内部は撮影禁止であり、これらの様子をお見せできないのが残念である。

帰りは、モンソー公園で休憩し、モンマルトル墓地を一周し、その後凱旋門へ。Passyの方に向かい、シャイヨー宮を回り込んで、セーヌの川沿いにアパルトマンまで。

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これで自信がついたので、色々見て回るつもりである。明日は、休みを利用してシャルトルに行こうかと計画中。さすがに自転車では行かないが。







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