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2003年03月20日(木) 日々雑感:たまには仕事の話を(第1回)


たまには仕事の話を。

私の所属する法律事務所は、いわゆる渉外系と分類されている。大規模な渉外事務所に共通して言えることだが、個人を依頼者とする事件は極めて少なく、主に企業からの依頼を受けて仕事をしている。その意味で、個人破産、離婚や遺産相続など、弁護士が多く扱っていると思われているような事件は、ほとんど私の所属する事務所の事件としては扱うことはない。

事務所の取扱い分野は、一言で言えば、企業活動において必要となる法分野の全てである。法律名からイメージしてもらう方がわかりやすいかもしれない。仕事で日常的に接する法律を思いつくままに挙げていくと、会社法、証券取引法、独禁法、外為法、銀行法・保険業法などの金融機関に関連する法律、SPC法や特債法などの流動化関連の法律、租税法、著作権法などの知的財産法、IT関連の法律などが多い。勿論、民法や刑法も扱う。これは事務所の特色なのかもしれないが、既に解決策が確立しているような案件は仕事としては多くない(これは人により多少異論があるかもしれない)。法改正に絡んで解釈が別れる問題や、複雑な問題など、今まで考えられてこなかったような内容の相談を受けることが多い。そのため、それぞれの分野で最新の実務にも対応しなければならず、専門分野を持つ必要性が出てくる。企業法務一般については当然にプロとして扱えなくてはならないが、さらに専門的に特定の分野において知識と経験とを持つ必要がある。

私は、主に金融機関の規制(レギュレーション)とIT関係の法律に興味を持っており、また実際に仕事もそちらにウエイトを置くようにしているので、おそらくその2本が柱にしようと考えている。

興味を持たれている方も多いようなので、今後数回に分けて、渉外系法律事務所の仕事について語ってみたい。








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