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昼を過ぎて眼を覚ます。ワイシャツをクリーニングに出すため神楽坂の商店街に向かう。陽の強さにやや眩暈をおぼえる。神楽坂を歩く犬も流石に大儀そうだ。その後、六番町の馴染みの美容室に散髪に行く。
この美容室は以前住んでいたマンションの二件隣にある。美容室が出来たときからの付き合いだ。こちらが特に注文をしなくともそれなりにまとめてくれるのがありがたい。わざわざ表参道まで有名な美容師に散髪してもらうという同期の友人もいるが、そこまでの情熱を傾ける気にはならない。冗談めいた話だが、ワールドカップの前後、イングランドのベッカムのヘアスタイルの注文が多く、その美容師さんがセットしただけでも4人いたとか、某テレビ局関係のADさんは激務の間を縫って、この美容室に来ては寝ているとかそんなとりとめもない話をする。
散髪を終えて、以前はよく訪れた紅茶専門の喫茶店へ。遅い昼食がわりのローストハムサンドイッチをとり、紅茶を飲みながら、ちょっとした物書きをする。卒論をサイトに載せていたのだが、読み返しているうちに、どうにも我慢が出来なくなって、書き直し始める。無論、資料は手元にないので、大掛かりな修正は不可能だ。文章表現をより適切にする意味で手を入れる。まだ未完成。こんなことをしている場合ではない。本当に、こんなことをしている場合ではないのだ。
しばらくして紅茶が渋くなったので、差し湯を足して飲み干して立ち上がる。
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