弁護士の素顔 写真,ギャラリー 小説,文学,司法試験合格体験記 法律関係リンク集 掲示板


2002年04月29日(月) 休日の事務所の光景



午後3時ころ、仕事場に向かう。涼しいが、陽射しは強い。ほぼ無人のビル正面が、光にあふれている。スーツの上下に中はニットのVネックという中途半端な自分の姿がエントランスの自動ドアに反射する。中途半端な時間だし、中途半端な出勤光景だ。ドアが開き、コーヒーショップが閉まっているのを横目に見ながらエレベータに乗り込む。エレベータを降り、電子キーをかざすとドアが開く。部屋は明るく、すでに何人も働いているのがわかる。

明日を乗り切れば、少し楽になる、そう思うと少しリラックスできる。
メーラーを立ち上げると、同期から、VAIO Uを購入してしまったという悔恨交じりのファーストインプレッションが届いている。やはりキーボードの操作感がいまいちなのだろう。

事務所内はさすがに静かだ。ファクシミリが大量の文書を吐き出す音以外に何も聞こえない。ときおり、同じグループの弁護士が歩き回る音が聞こえるが、すぐ静かになる。

手際よく二つほど懸案事項を片付ける。個人事件(外国人法律相談で受けた事件)について、今後の戦略を練り、クライアントに提案する必要がある。英語で文面を作り、ファクシミリを送る。送信中、着信済みファクシミリを何の気なしに見ていると、別の渉外事務所に在籍するクラスの同期の筆跡を発見する。日付を見ると、今日付けである。彼女も事務所に出ているのだ。そういえばこの間も、別の同期の書いたDDレポートを眼にしたことを思い出した。

日が暮れてくる。窓から眺めるとまだ明るいが、それも今しばらくのことだろう。明日を越えれば楽になる、と自分に言い聞かせながら、PCの電源を落とす。









[MAIL] [HOMEPAGE]