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2002年02月14日(木) La Page Blancheというタイトルにまつわる謎


La Page Blanche、またはPage Blancheというタイトルの検索でこのWebSiteにこられるフランス、カナダの方が意外に多い。これはしばらくの間、私にとってちょっとした謎だった。この謎の解明をしてみようと思っていたが、忙しいこともあって、なかなか着手できなかった。

そもそもこのタイトルの意味、由来について、聞かれることも多いので簡潔に説明したいと思う。

由来は実に単純である。
学生時代、蓮實重彦に仏語の授業を受けたとき、彼の手製の教科書に、Paul Claudelの文章が載っていた。その中に、le vide, le desert, le champ ouvert a l'inconnu...等と並んでla page blancheが列記されている一文があった。

この文脈では、page blancheは空虚さを表現する意図で用いられている。タイトルを検討していたころ、部屋の片づけをしていて、蓮實の教科書が出てきたため、偶々この文章を思い出した。そこで、「このWebSiteには今後様々な文章が掲載されるかも知れないが、所詮は何も書かれていないのと同じである」という逆説的な意味も込めてこのタイトルを採用したのである。

(実を言うと由来はこれだけではない。このHPには修習日記を掲載する予定があり、偶然にも、教材として配布される「白表紙」(司法研修所の研修用教材)にも引っ掛けることができるのもエスプリが利いていると思ったことをここに白状する。若かったのだ。)

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当初は、これ以上のことはまったく考えていなかった。ところが、アクセスログをとるようになって、思いもよらなかったことに、このタイトルで検索する方が、必ず一日に数名、例外なくフランス、カナダなどから来訪されていることがわかった。いろいろ推測しているうちに、はたと気がついた。

La Page Blancheは、仏語では「空白のページ」「白紙」というだけではなく、「電話帳」という意味もなくはない。英語でもWhite Pageと呼ぶ。そう言えば、一度だけ「telephone」という検索ワードが入っているアクセス記録もあった。

気がついてみれば、単純な話ではある。このWebSiteのtopページに、極小のフォントで、電話会社とは一切無関係ですと記載されているのはそのためである。試しにLa Page Blancheで検索してみると、電話会社のページにはほとんどヒットせず、同じタイトルのフランス在住の詩人(?)のページに行き当たってしまった。しばらく検索を続けたが、結局オーストラリアの電話番号案内だけしか発見できなかった。これでは、誤解して来訪する人がいてもまったくおかしくない。謎は解けた。

それにしても、電話番号を調べようと思って検索した方が、このページを見たらさぞかし困惑するだろうと思う。La Page Blancheなんてタイトルの割に画面は真っ黒だし、その割に何か勘違いしたかのようにおフランス風だし。

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雑記:
ADSLを導入。流石にスピード感がある。
常時接続しても使える時間は僅かなのだが。







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