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2001年07月13日(金) 日々雑感:北京紀行

4日間ほど北京に行ってきた。事務所旅行である。
いかにもパックのツアー旅行という風情であるが、総勢220名(二班に分かれた)という人数であるだけに、仕方あるまい、と観念してバスに揺られる。

一日目。
事務所全体のパーティーとホテルのカラオケで日が暮れる。

二日目。
万里の長城と明の13代の陵墓を見た後、ようやく解放され、早速雑技団と足裏マッサージを手配する。雑技団は、本場の技に魅了される。足裏マッサージでは、飛行機の中で覚えた片言の中国語で話しかける。幸いにも片言の英語が判る方がいたので、一時間30分しゃべりたおし、挙句「明星(ミンシン)」だといわれ、顔を赤らめる。写真を一緒に取らされる羽目に。その後、気の合う同期と酒を飲みにいき、二時頃ホテルに帰ると、同僚の中国律師に捕まり、その知り合いの現地の方と朝4時30分まで飲食。ここでも中国語を学ぶ。

三日目
朝9時起床。昨日のうちにレンタサイクルを手配しておいて良かった。

早速北京の市街を地元の人々に混じって颯爽と(?)サイクリング。交通ルールはあってないようなもので、極めて危険。だが、爽快である。

故宮博物院に入り、2時間ほど見物。故宮そのものより併設された人の少ない宝物保管の建物の方がより中国らしくよかった。その後、天壇公園で円形の建物群を見る。

そして一番のメイン。裏通り(胡同(フートン))を自転車で巡るのだ。
1歩入っただけでも生活臭が濃厚である。舗装は所々しかないし、路面に容赦なく穴が空いている。上半身裸の男性が多く、道路の端で、軍人将棋のようなものを何人かで囲んでやっているのも見える。まるで迷路のように入り組んだ裏道を、その場その場の判断で駆け抜ける。これぞ、北京だ。
やや衝撃を受けたのは、二歳くらいの幼児が、ごみ箱のような土管のなかで眠っているのかそれとも死んでいるのか判らないが、横たわっている姿だった。

胡同を飛び出し、今度は北京市街の中心を見て回る。オリンピックの招致をてことして、一足飛びに経済的発展を遂げようと試みているといった印象である。非常に近代的なデパートなどもあり、資本主義国家にも引けを取らない繁栄ぶりである。
その繁栄の裏に隠されたものは、あの光景である。なかなか忘れられないであろう。


後で、ほとんどの高層ビルに鉄筋が入っていない(我々の宿泊した王府飯店も最上級クラスのホテルであるにもかかわらず、入っていない)という事実を聞かされた。一説には、北京市内の高層の建造物で、鉄筋が入っているのは、僅か3件だけとのことである。

さて、その夜、5時から宮廷料理と京劇のツアーである。
しかし、出発したはいいが、中心街を進むバスが、信じられないほどの渋滞に巻き込まれ、わずか150mから300m程度進むのに一時間近くかかるというありさまである。だが、遅々として進まないバスの窓から見る北京の人々や町並みをじっくり観察でき、それなりに楽しめた。

その後、又中国律師でかつ外国法事務弁護士の同僚の方と二度目の夕食。豪華。食べきれないほどの量。どれを食べてもいける。ダチョウの手とナマコをビニールの手袋をして食べる。その後さらに呑み。この時点ですでに2時を回っている。ここで僕は失礼したのだが、最後までいた人の話では、朝5:30まで呑んでいたそうだ。

最終日は7:00起床で、また強制的旅団結成。旗を持っているガイドに付いて回るという屈辱を再び受ける。あの恥ずかしい行為は何とかやめさせられないのだろうか。

結局その足で事務所に戻り、少し仕事をしてから帰宅。この時点で午後11時30分。
全く休養になっていない。やれやれ。







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