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2001年02月08日(木) 時事批評:検察官情報漏洩問題

昨日はNAMの話題を余りに長く書きすぎたので、今日は短めに。
最近福岡地検次席検事が福岡高等裁判所判事にその配偶者の容疑事実についての情報を漏洩していたとの疑惑が報道されていますが、あれは非常に不可解なことが多い報道だと思います。

疑惑その1:なぜその情報が漏れた事が漏れたのか?

通常地方検察庁の次席検事は広報を担当する立場にあり、検察庁内部からは次席検事自身で対外的に言及しない限り、情報漏洩をしたという事実は漏れる事はありません。また、情報漏洩の元となった被疑事件では、検察と警察の食い違いが多々見られます。つまり、検察がまだまだ、といっているのに、警察が勝手に動いてしまったように見えるのです。

現場を担当する警察と公判の維持を担当する検察官とは、協働関係にありますが、しばしば感情的に対立することもあることは良く言われる事実です。次席検事は、その調整役という側面もあるので、何か警察と検察の協働関係にうまく行っていない所があったのかもしれません。とすれば、情報漏洩の事実の漏洩は何らかの伏線があったようにも思われるのです。

疑惑その2:なぜ裁判官名が報道されているのか?

この方がむしろ不思議です。裁判官は、事件の当事者でもなければ、被疑者の配偶者であるため、犯人隠避罪、証拠隠滅罪にも該当していません。高等裁判所、最高裁への報告書についても、どんな役所であれその役所の内部の行政の立場ではそのようなものを徴求するはずですから罪とならないはずです。公益目的は、この場合、認められないと考えるのが通常のように思います。なぜ、裁判官名を報道しているのでしょうか?

勿論、被疑者の姓と福岡高等裁判所の裁判官名を照合すれば簡単にわかるのでしょうけれども、通常こんな報道をしますかね?一般私人の場合を想定してください。

疑惑その3:最も興味あることが報道されていないこと。

それより何より、二股をかけた被疑者の交際相手は、どんな人なのでしょうかね(笑)。

今日はこの辺で。某掲示板よりいらっしゃった方、お疲れ様です。







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