1998年12月27日(日) |
John Grisham"RAINMAKER" |
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John Grishamの"RAINMAKER"をこの忙しい時期だというのに買い求め、むさぼるように読み始めてしまう。
正月は、のんびり寝正月を決め込んで、徐々に勉強できる状態に持っていこうと考えていたが、主人公が置かれた立場が現在の自分とよく似ていて、(すなわちRAINMAKERの主人公Rudy Baylorは、ロースクールの3年生であり、まもなくBAR EXAMを受けるのであるが、事務所への就職も決まっており、これから自分を待ち受ける仕事の山とシビアな人事への不安と共に、弁護士としての自分の将来に期待を持っている)何だか身につまされる箇所が多く、容易に感情移入できるのである。
もちろん、アメリカの法律事務所における実務についても勉強になる点も多い。
(Fish fileという言葉ははじめて知ったし,bankrupcy lawerにも現場で顧客を見つけようとするものもいることも知った。 public defender, insurance policy, bad-faith denialなどアメリカの法律の現場を覗く思いがする)
英語のpaperbackで他のグリシャム作品と同様厚い本(600page!)であるので、読み始めるのに若干二の足を踏む方もおられるかと思うが、迫力ある筆致と、比較的平易かつ簡潔な英文は、私のような英語がそれほど得意ではない人間にも、十分読めるものであった。
映画にもなって、日本でも公開されたようだが、見損ねてしまった。しかしTHE FIRMほど評判にはならなかったようである。
修習生だけでなく、法律家を目指す方全般に、おすすめの一冊である。
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