弁護士の素顔 写真,ギャラリー 小説,文学,司法試験合格体験記 法律関係リンク集 掲示板


1998年09月30日(水) 司法制度改革


9月も終わり。刑事裁判修習もはやターニングポイントである。
後期修習の日程表が配布され、実務修習も最終局面に至ったことが実感される。

少し解説しておくと、実務修習とは、裁判の実務を弁護士、検察官、裁判官の法曹三者の立場から学ぶもので、現行の制度では、弁護修習4ヶ月、検察修習4ヶ月、裁判修習8ヶ月(うち民事4ヶ月、刑事4ヶ月)という期間になっている。

これが、1999年度からは短縮されて、それぞれ3ヶ月ずつになるようである。

法曹三者のそれぞれの立場から、裁判の実務を現場において体験するというのは、非常に役に立つ。司法修習生はいわば国営のロー・スクールの学生と同じであると言っても間違いはないので、修習のカリキュラムの作成は国に任されているわけだが、個人的には、この期間は余り縮減してほしくない。現行の4ヶ月でさえ短いと思うときがしばしばだ。

もっとも、研修所の任務は、あくまで法曹としての最低限の知識と経験を積むための基礎を修得させることにあり、卒業後は、オン・ザ・ジョブ・トレーニングを各自の責任において行うことが予定されているのだから、現行でも十分というのが最高裁の考えなのであろう。

分離修習論(任官志望、任検志望をそれ以外の志望の者と分離して各自の将来の所属庁によって修習させるというもの)もいずれ現実化する可能性もある。







[MAIL] [HOMEPAGE]