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他の地方の同期の友人と話していて、就職戦線に(勿論弁護士事務所のだ)かなり取り残されていることが判明する。
といっても、いわゆる大手渉外と呼ばれる渉外事務所(N&O,N&P,M&A,AM,MYWM,A,etc)に限った話であって、ほとんどの国内事務所、および渉外事務所の中でも比較的規模の小さいものについては、まだ採用などの話は聞かない。
渉外弁護士を目指すことに決めた私にとっては、これはかなりショックな話である。やはり地方に行くと、よほど精力的に動かないと大手渉外への道のりは厳しいのだと言うことを思い知らされた。
正直言って、志望を決めるのが遅きに失したといえよう。だが、まだ諦めてはいない。やれるだけのことはやろう。
とはいえ、これほど早く志望を決めなければならない現状には不満が残る。事実、私はまだ弁護修習中であるが、結局裁判修習(民裁、刑裁)を全く経験することができないまま志望を決めねばならなかったのだ。
また、その友人から、女性の就職状況が芳しくないことも聞かされた。就職差別という言葉が司法の世界でもリアルな言葉であり得るこの国の現実は、将来に向かって暗く、長い影を投げかけているように見える。
一昔前の法律予備校のパンフレットに、「女性でも差別されないことが司法試験を志した動機でした」と合格者のよろこびの声が載っていたことが思い出される。
あの合格者の女性は今頃どうしているのだろうか。
(一応誤解のないようにフォローしておくと、大手渉外をふくめた渉外事務所は、比較的女性を多く採用しています。むしろ、小規模の国内事務所の方が女性をとりにくいといった状況があるように私には思われます。一般化してしまうのも危険ですが。)
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