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1997年10月02日(木) 検察修習のターニングポイント

検察修習も早いもので2ヶ月の折り返し地点を通過してしまった。

普通はもう2,3の事件について決済を受けている頃だが、 私の担当した事件はまだ一件も決裁を受けるところまでいっていない。 しかし、実際の取調修習を経てわかることは、検事ほど、生身の人間に損得勘定抜きで接することができる職業はないのであり、 同時に、人の人生を左右してしまうきわめて責任重大な職業であるという「実感」である。 あくまで実際の事件とは違うたとえを出すとすれば、たとえば別れ話のもつれから人を殴った被疑者を「反省しているし、更生のきっかけは十分にある。被害者に今後危害を加えるおそれはない」 と判断して起訴猶予にしたところ、すぐさま報復に行くということだって十分考えられるのだ。自信を持って判断するのがいかに困難なことか。今日も処分方針一つで悩む毎日である。







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