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1997年09月27日(土) 刑事模擬裁判


本日は、刑事模擬裁判だった。

刑事模擬裁判はその名の通り、修習生がそれぞれ裁判官、検察官、弁護人の役割を演じて、架空の法廷の中で一つの裁判を行うものである。 通常の修習地では、一年四ヶ月の実務修習の間に一度だけ、実務修習の最後の仕上げとして行われるのであるが、 盛岡には修習生が50期51期併せても7人しか居ないため、我々もフルに参加することになった。 そして、僕は裁判官役をすることになり、裁判の三分の一を裁判長として訴訟指揮を行うことになったのである。

今回は弁護人に非常に優秀な50期の先輩修習生のY氏がなられたため、波乱含みの「荒れる法廷」となることが事前に十分予想された。そのため、 刑訴規則の細かいところまで読んでおいたのだが、まさか本当に「裁判所の今の処分に対して異議を申し立てます!」と言われる羽目になるとは思わなかった。 事案は傷害の共謀共同正犯。被告人は捜査段階から一貫して無実を主張している。 ふたを開けてみれば、三人の合議体全員一致で無罪の心証であった。検察官の立証が弱すぎたので、証拠不十分である。 裁判終了後の講評が怖くて仕方がなかった。







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