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1997年06月03日(火) 事務所訪問その2


授業が終わると、急いで事務所訪問に向かう。総勢十数人。少し多すぎるのではないかという気がしたが、訪問先の事務所の受け入れ態勢がよくわからないので、そのまま霞ヶ関の某事務所へ。時間がなく、十分な説明を受けられないままに宴会モードに突入してしまう。そこで、弁護士先生たちの「本音」を聞き出したりして、なかなか興味深いひとときを過ごす。これが、「事務所訪問」の基本パターンだ。

と、これだけ聞くと、修習生が大挙して押し掛けて、弁護士先生方に話を聞くことを名目にただ飯を食うことが目的のように聞こえてしまうが、事実その通りである。とはいえ、未だ進路について迷っている人間にとっては、弁護士の実際の業務内容について知ることができる有用な機会であることに間違いはなく、弁護士事務所といってもその業務内容に綺羅星のごとく多様なものがある現在、こうでもしないと自分がなにをしたいかを十分見極められないまま漠然と就職してしまう可能性がある。それを避けるためにも、なるべく多くの事務所を回って話を聞くべきだ、とそこの事務所の若手弁護士先生にアドヴァイスされたが、もっともだと思う。

司法試験に通ったなら、一生左うちわで生活できるという印象を持つ人もいるらしく、就職活動を一年目からしていると話すと、意外な顔をされることすらある。だが、実状はかなり買い手市場で、厳しいらしい。今、まさに就職活動の真っ最中にある50期の先輩修習生に聞くと、「まずいよ、まだ決まらないよ」「今そのことで頭がいっぱいで、ほかのことを考えられない」と言う。どこも厳しい。司法試験1000人合格時代が到来すると、この状況はますます過酷なものになってゆくであろうことは容易に想像がつく。やれやれ。







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