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1997年03月27日(木) 東大仏文、それは意外にも


本日は卒業式。特に感慨も起きないだろうと思って出席してみたのだったが、ふと気付けば学生時代の想い出が次々とよみがえってきたりして、物思う卒業式となった。

仏文の教授たちと話す機会が持てた。驚くべき事に、我が仏文からはここ3年間連続で司法試験合格者がでているとのこと。うわさでは聞いていたが、いろいろと聞いてみると興味深いことが分かってきた。どうやら、文学部の中でも仏文という学科はきわめてリベラルで、教授たちは全共闘世代で反骨の人々であって、さまざまな意味で社会からずれた位置にあるアウトサイダーの集団(というより個人の集まり)であるという事実だ。変な話だが、自分が仏文にいたわけがようやく分かったような気がした。あらゆる意味で型破りな人間を輩出し続ける場所であり続けてほしいと思う。実社会に役に立つか否かという意味では、おそらく何の役にも立たない研究をする場であるだろう。だが、「役に立つか否か」という尺度だけで物事を判断する人間でこの世の中を埋め尽くしてしまわないようにするために、仏文はこれからもいまの仏文のままであってほしいと強く願う。







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