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2004年09月23日(木) 墓地とコスモスと源氏物語

 8時にガバッと飛び起きて、ああ遅刻だ遅刻だと思ったところで、今日は祝日だと気づくこの幸福感。といっても、母とお墓参りに行く約束をしているのでそうゆっくりもしていられず、朝ごはんを食べて支度をして出かける。

 いったん実家に帰って車に花など積み込んで、母を乗せて南へと向かう。天気はまあまあ、道も比較的空いていた。車内では、家から持ってきた最近すっかりはまっているゲセセをかけていたのだが、母が、なんやのこのややこしい曲、と言うので途中で止めた。母とは音楽の趣味が合わない。
 正午頃、お寺到着。お彼岸だというのに墓地には誰もいなくて、お線香の匂いだけがユラユラ漂っていた。墓地の横には6坪ほどのちいさなコスモス畑があって、白やピンクの花がたくさん咲いていた。コスモスを見るなんてずいぶん久しぶりのような気がする。蝶のようなものがさかんに花の周りを飛んでいたけれど、この季節にもチョウチョなんているんだろうか。
 私がお墓に水をかけて周りの雑草を抜いたり花を生けたりする間、母は風と戦いながら懸命に蝋燭に火をつける。お供え物は母が用意してきたお饅頭とハッピーターン。なんでハッピーターンなのだろうか。

 お参りもすんですっかり腹ぺこ。対向車もほとんど通らない田舎道をとことこ走って宇治まで戻る。駅前でごはんを食べた後母が、行ってみましょうよ、と言うので近くの「源氏物語ミュージアム」に入ってみた。行ってみましょうよ、と言う割には受け付けで入場料を払う気が全然なさそうだったのは一体どういうわけだろう。仕方がないので私が出す。
 庭にムラサキシキブが植わっている、小さくて清潔な美術館だったけれど、源氏物語と言われてもなあ…、というのがまず私の中にあって、何を見ても「へええ」という感想以上のものが出てこない。私達のほかには中年の西洋人の団体客が12人ほどいて、わかったようなわからんような顔をして展示物を見ていた。ツアーを率いている女性がなんかの説明のあとしきりに、are you okー?と連発するのが気になる。
 西洋人たちと共に篠田正浩が監督したという「浮舟」という20分間の映画を見る。CGの人形劇みたいなもので、紫式部の声を岩下志麻が、浮舟の声を葉月里緒奈がやっている。映画自体は美術館で見るものとしてはなかなか凝っていてすごく良く出来ていた。
 谷崎潤一郎訳の源氏物語は中公文庫で一応持ってはいるけれど、これから先、自分が身をいれてこれを通読するようなことがあるかどうか考えると、まあきっとおそらくないだろうと思う。思うけれども、展示パネルを見たり光源氏の住んでいたという六条院の模型を見たり映画を見たりして、へええ、と言ってみたりすることはわりと面白かった。
 西洋人たちは映画のあとでもやっぱりわかったようなわからんような顔をしていたが、お土産物のコーナーでは嬉々としていろいろと購入していたようであった。お買い物というのは誰しも嬉しいものなんだな。

 抹茶アイスクリームをなめながら帰途につく。私のいいかげんな唯我独尊運転でも、今日も無事帰って来られたことを母とふたりで喜ぶ。巨峰や梨、北海道の鮭、酒粕などもらって大阪に帰る。帰って早速もらった酒粕を使って野菜をたっぷり入れた粕汁を作った。冬の味がして、とても美味しかった。

・購入物:なし

・朝食:アンデルセンのコーンパン、いちごジャム、オムレツ、珈琲、梨
 昼食:外食、回転寿司(ぼたん海老、数の子、トロ、ヤリイカ、穴子など5皿くらい)
 夕食:大根と鶏手羽先の煮込み、粕汁、キュウリとワカメの酢の物、ごはん、麦酒


フクダ |MAIL

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