昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2003年08月04日(月) わかりません

 暑いなあ。なにこれ。

 今朝会社に着いたら、Nさんが眉間にしわを寄せて新聞を読んでいた。
 どうしたんですか、と聞いたら「この新聞連載のさあ、渡辺淳一の小説どう思う?」と言う。Nさんは時々、とても難しいことを聞いてくる。
 どう思っていいかわかりません、と答える。だって本当にわからないのだ。
 誰かわかる人に聞いてこよ、と言って部屋を出て行ったまま、Nさんはお昼まで戻ってこなかった。

 宇野浩二の「蔵の中」を読む。自分が質屋に預けた着物を、その質屋の蔵で虫干しする話。変なの。これは近松秋江の体験がヒントになっているそうで、なるほどいかにも近松秋江っぽい。
 この小説でおもしろいのは、どうぞこのとりとめのない話を聞いてください、とか、何と馬鹿馬鹿しい話ですが辛抱して聞いてください、とか、いったい私は何を話そうとしているのでしょう、とか、途中でいちいち読者に訴えてくるところ。気持ちはわかるような気もするが…。何を話そうとしているのでしょう、とか言われても、わからん、としか答えようがないなあ。
 
 昔の人も、今の人も、答えようがないことばかり聞いてくる。

・購入物:なし

・朝食:ゴマとサツマイモのパン、珈琲
 昼食:野菜サンドイッチ、牛乳
 夕食:野菜オムレツ、コスレタスのサラダ、オクラのかつお和え、麦酒

 


フクダ |MAIL

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