CHILDHOOD'S END
遠江 椋



 風の恐怖

今年の冬は「100年に一度の大雪」で大変な目に遭いました。
今年の夏は「100年に一度の猛暑」で大変な目に遭いました。
今年の秋は「100年に一度の暴風」で大変な目に遭いました…。
ここまで続かなくてもいいのに(^^;

そんなわけで、台風18号でした。
北海道で一番の「最大瞬間風速51.5m」を観測したわが町。
風ってこんなに凶暴だったんだ、と愕然としました…。
木は根こそぎ倒れ、電柱も折れたりして、家はトタン屋根が剥ぎ取られました。
中には屋根まるごと落ちたり、壁がそのまま飛んだケースもあります。
見たこともない景色に、絶句しました…。

ちょうど風のピークだった14時頃、私は職場にいました。
職場でもあちこちの電話対応に追われ、外はあまりの風で白くかすんでいます。
鉄筋の建物が揺れ、木が真横にしなっています。
すると急に大きな音とともに、光の破片がスローモーションで舞い上がりました。
そう、ガラスが割れてしまったんです。
とたんに書類が飛び散り、砂が入り込み、周りは大混乱!
まさに映画のシーンのようでした。
結局職員にも外出禁止令が出て(外を歩いたら何が飛んでくるかわからないので)、風がやむのを待つしかありませんでした。
保育所に行っている息子たち、ダンナ、新旧のおうち、車、何もかもが心配。
でも外に出ることさえ出来ず、電気は止まり、電話は混線状態、携帯もメールのやり取り以外は使用不能。
何人かは家族を助けるために、自宅へ戻りました。
その間にも車のガラスの破損、車庫の崩壊、ブロック塀の飛散、色々な連絡が入ります。
「なんで助けてくれないの!?」「早く来てくれないと家が壊れる!」
こちらの都合を一切考えない、冷静さを失った悲痛な叫び。
動くと言っても、どの職員も人命救助で精一杯です。
壊れかけている家の住人を避難所へ連れて行くのにも命がけなんです。
家が壊れそうだと言われても、風が止むまで待ってとしか言えません。
パニックに陥る職場からは、あざ笑うかのように青い空ときれいな虹が見えていました…。

その日の夜、見た星空は恐ろしく綺麗でした。
邪魔する光のない、満天の星。
個人的には被害も軽くすみましたが、我が家のリビングからは今も折れた大木が見えています。
幸い、電気も次の日には大分復旧し、電話も通じるようになってきました。
それでも全面的な復旧作業には、何ヶ月もかかることでしょう…。

2004年09月10日(金)
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