えびたま

2018年11月17日(土) 東北劇の陣観てきた

飯川くんのラーメンワークショップに参加したかったが
仕事と、東北劇王を観るのとで断念した。
代わりに大典とミニ典が参加。
後で写真を見せてもらう。ミニ典が撮ったらし。

東北劇の陣
「二兎宝物伝」
山寺の庭先で飼われている二羽の兎が宝探しをするお話。
高校の先輩が、親娘で出演する。
息がぴったりで二羽の兎が双子に見える。
娘さんの身体のキレがすごい。
スピード感はあるが、二人ともセリフが流暢すぎて入ってこなかった。
兎が似すぎているのが、却ってマイナスに働いてしまった気がする。
でも舞台美術や世界観は一番良かったと思う。

「樹海とコックローチ」
妹が自殺すると勘違いした、兄と幼馴染がドタバタする。
家族関係だから、まー、そーいう家族がいると言われれば
それまでなんだけど、妹が何かになりたいというのに
兄の許しを得なければいけない意味がわからない。
というか、そーいう関係性であることに説得力がなかった。
ゴキブリがストーリーにチラチラと出てくるのだけど
最終的に妹離れをする兄が、妹のメタファーとして扱う。
それはちょっとどーなのと思ってしまう。

「前夜」
津波で亡くなった姉の婚約者と結婚する妹。という話。
震災から7年経つわけで、
それだけの距離感の描き方を、個人的には期待してしまう。
震災を扱う物語の意義に、疑問を感じる作品だった。

「向日葵の空音」
SNSで知り合った女の子と会う男の子。
女の子が実は男の子だとわかり…。
トランスジェンダーを扱った話としては
ステレオタイプの域を出なくて、残念。

「こころ、ころろ」
お地蔵様を建立しようとするサムライと
お地蔵様にされる石との対話。
設定が演劇的だけど、空間的な広がりに乏しいのが残念。
石が動かないので、サムライが動くのだけど
あんまし必然性がない。
音響が人の声を使ったSEだったのが印象的。
他の作品は、割と心理描写に曲を入れてて
シーンの印象をそれに頼っているところが多かった。

「海月と花火」
「前夜」と同じ作家の作品で、やはり震災のその後が
設定にあるのだけど、今度は震災が薄すぎて
設定に入れる意義があまり見当たらなかった。
そして、「キャリアはあるが、未婚で家族がいない」女性と
「既婚で家族はいるが、キャリアはない」女性の
友人関係という設定は、ありふれすぎていると思う。
こういう二人を合わせれば、「当然」面白いことが起きるだろと
ニヤついてる感じがして不快だ。

以前、もり劇王を何度か観ているのだけど
それに比べると、作品のバラエティが乏しい気がした。
同じ作家の作品が2つ入っているから、仕方ないのかもしれないけど。

先輩の作品が決勝に残らなかったのが残念。
舞台の完成度的に、行けたと思ったんだけどなー。


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