※パラレル注意。書きなぐり。多分、19歳。
どこがいいのかと聞かれれば、「ひとりのところ」と答える。
二人、ではなくひとり。であること。
別に、恋人であるから「ふたり」である必要はない。
と、サンジは思う。
と、言えば、十中八九、こう返される。 「それって付き合ってる意味ないんじゃないの?」 それに言い返すだけの答えをサンジは持たない。だから、滅多に人に言うことはない。
でもどこがいいのかと聞かれれば、やはり思うのだ。 「一人なのがいい」
自分だけではなく、相手のたたずまいが。 あれは、本当にひとり、なのだ。
ゾロと初めて会って、目が合ったとき、少し、驚いた。 それは衝撃というほど大層な出会いではなかったが、ああ、いたのか、と思った。 こういう人間もいたのか。
サンジは自分がひとりだけの人間であるとずっと知っていた。 それは捻くれた選民意識ではなく、ただ、淡々と自分は交われない人間であることを理解していた。 一番、判りやすく言うなら、サンジの意識は常に自分の中にない。 どこか、ぽん。と違うところにいつもいて、ただ、自分とその周辺を見ている。 好意を持つ人間も、逆に気に食わない人間もいるが、けれどその多くはサンジの意識を占めない。それは絶対的にサンジに関わってくるものではないからだ。 サンジの意識は、自分の自覚とはまったく別のところで隔たっている。望む望まずに関わらず。 本当に「ひとり」なのだ。 ただ、寂しくはない。淡々と、自分はこういう人間で、そして自分のような人間は少ないのだな。と思っていただけだ。 だからゾロと会ったとき、ここにもいた。と思った。 けれど当たり前だが、ゾロは自分とは違うので、自分と同じような「ひとり」ではない。 ゾロはゾロだ。ただ、ゾロという生き物で、佇んでいる。 だから、二人でいても、自分たちは「ひとりとひとり」であって、二人にはならない。 どんにな近くにいても、理解していても、決して交わらないところにいる。 それに震えるような恋をしていても、ゾロが自分に好意を持っていても。 その恋は重ならないところにある。 淡々と、相手と自分の恋を眺めている。
どんなにおかしいと言われても、自分たちはそうなのだ。
どこがいいのかと聞かれれば「ひとりのところ」と答える。 自分が一人であることを理解してくれているのでなく、一人ですっくと立っているゾロの佇まいが好きだと思う。 ただ、ひとりで遠くを見、聞き、言葉を紡ぐ、その様が好きだと思う。 お互いがただ、相手に恋をしている、この縮まらない隔たりを眺めているのが好きだと思う。 恋人ではないし、恋人だとも思う。ただ、相手に恋をしている自分は知っている。 サンジはただ、それだけに揺さぶられるような気持ちになる。
サンジはこれが恋だとも知らない。ただ、ゾロの恋が自分に届くような気がするとき、恋が出来る自分だけは、いつもぽつんと自分を眺めている、ひとりの自分ではないような気がするからだ。
2010.1.7
お題:「強く想ってるけど伝えたくない」
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