日々是無常。(直リンク禁止)
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| 2006年05月09日(火) |
確率0.1〜5%の低率な副作用は添付文書見ないと気付かない罠。 |
只今、メルクマニュアルと喘息の薬思い付く限りの添付文書(薬の取扱説明書。普通、医療従事者しか読まないつうか解読できん)とくびっぴき状態です。 先日喘息持ちのとある方(ウチの患者ではないんですが)から、度々出血(どうやら鼻出血らしい)があり困っていると相談を受けたのが事の始まり。しかも止血剤(おそらくトランサミン)飲んでからも調子がイマイチすぐれない様子。
普通、鼻血というと鼻ぶつけた時かのぼせた時くらいしか出ないような気がしますが、確かに出やすい人は出やすい。鼻骨骨折なんかの病歴がある人、血圧が常に高い人(鼻粘膜の血管が切れやすい)とかがそう。あとアレルギー持ちで粘膜が過敏に反応する人もなりやすいかも。点鼻薬使ってる人にもたまーにある。
彼女は喘息持ちなんでアレルギーの可能性がある。んが、高血圧ではない。なんせ私と同じくらいの低血圧で、上が100いかない事もしばしばなのだ。 そういや、喘息の薬を何か飲んでるらしかった。商品名がその場ではわからんかったので断定はできんが、テオフィリン系統の気管支拡張剤と、喘息用アレルギー抑制薬と思われる。
…くどいようだが商品名がわからんので何とも決められんが、推理の外堀が埋まってきた気がする。
喘息に保険適応があるアレルギー抑制薬には、副作用に出血傾向(要するに出血しやすくなる)つうのが何種類かある。かいつまんで言うと、アレルギーを体内で引き起こす原因物質のひとつにトロンボキサンつー代物があり、コイツがアレルギーのみならず、血小板が出血時に血を固めてかさぶたにする作用にも関係してる。アレルギー抑制薬の中には(特に気管支喘息でよく使われる)このトロンボキサンの働きを抑えるもんがあり、このため副作用で血が微妙に固まりにくくなり、出血しやすい体内環境の原因になる事があるのだ。 実際に、これらの薬の中には、出血しやすい傾向の患者には慎重に使うようにとか、血液を固まりにくくする薬(代表的なのがワーファリンやパナルジン)との併用は十分に注意して行うようはっきりと指示がなされているものがある。が、それはその薬が直接そういった影響に関与していれば考えられるケースで、中にはコイツと微妙に作用メカニズムが異なって、なおかつ単純に副作用として『出血傾向』とか『出血』とかの確率がごくわずか(0.1〜5%)だけ存在するという、非常に判定の微妙になりそうな薬もあるわけで。
果たして、彼女が普段飲んでた薬は何だったのか。 その薬はいつごろから飲んでいたのか。 んで、今回の症状に気付いたのはいつごろか。
…もうちっと情報が必要だのう。聞いてみようかな。
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