つんつん日記
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ライト兄弟が人類初の飛行に成功したのは1903年。
木と布で組み立てた頼りない機体が…初めて翼を広げる幼鳥のように… …かすかに舞い上がった。
兄弟は飛行実験のため…辺ぴな地に小屋を建てた。
井戸もない地で…蚊の大群にも襲われた。
死と背中合わせのテスト。
何度も機体は砂地に突っ込み…物笑いの種に。
初の飛行は59秒。
距離は約二百六十メートル。
観衆は5人。
ほんの1分足らずのフライトが…人類を新世界に連れて行った。
大航空時代の扉が開いたのである。
革命は特別な人間が起こすものではない。
ライト兄弟も自転車工場で働く30代の青年。
深夜まで航空学の文献をあさった手は… …昼は油で黒ずんでいたにちがいない。
真の革命児は黙々と己を進歩させる人である。
初飛行から100年。
20世紀は「航空の世紀」となったが… …飛行機は戦争で殺人の道具にもなった。
「どう飛ぶか」を解明した人類だが… …「何のため飛ぶか」という問いに…いまだ迷っている。
大空をゆく鳥に国境はないが… …人間は不信や憎悪の壁で地球を区切ってきた。
その壁を越える自由の翼こそ…時代が求めてやまないものである。
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