つんつん日記
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2002年05月26日(日) 病理

「あんなにおとなしくていい子だったのに…」と…途方に暮れる母親。

その話を本人に向けると…顔色一つ変えずに…
…「親なんだから子供の望みをかなえるのは当然。
今までは親の望み通りにやりたいことも我慢してきたんだ。
これからは、やりたくないことは一切やらずに生きていきたい。
人間はだれだって自由に生きる権利があるはずです」と…
…全く悪びれる風もなくあっさり語った。

そこには一昔前までみられたような…
…“過干渉で支配的な母親”対“抑圧をふりほどいて巣立とうとする子供”…
…といった葛藤のニュアンスが乏しい。
治療的介入の手がかりがつかみにくいケースであり…
…このようなケースは年々増加している。

ところで…生命保険文化センターがまとめた…
…「生活者の価値観に関する調査」によると…
…「他人に迷惑をかけても、権利は権利として主張する」と答えたのは…
…10代、20代では4割に上るという。

つまり…臨床家が従来“病理”と認める事態が…
…その世代では“ごく普通のこと”になっているという現実がある。
親や治療者がこの現実を素直に直視することなくしては…
…問題解決の糸口は見えてこない。


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