つんつん日記
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2001年10月10日(水) 違い

山々の緑に目を凝らすと・・・その多彩さに気づく。
遠目には緑一色・・・でも・・・
よく見れば深海に似た濃い緑・・・
若芽色の淡い緑などがあやなす寄せ木細工のよう・・・
・・・この緑が劇的に色づく紅葉が待ち遠しい。

自然の多彩さを美しく感ずるのと同じで、人間は音楽や料理に接するときも、
その多様さと調和の楽しみを味わう。
楽器の音色も食材も「違い」があるから、素敵なのだと思う。

この道理が分かっていながら、どうしてだろう?・・・と思う。
・・・人が自分と他者との違いを乗り越えられないこと・・・
性格、考え方、大きく言えば民族、文化の差異にこだわってしまう。

森鴎外の『阿部一族』の中に、人にはだれにも好きな人、嫌いな人があるが、
その理由はと考えてみると、それほどのものがないというくだりがある。
・・・人間関係の再考を促(うなが)される。

「違い」があるから美しい・・・。


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